QUICKコメントチーム=大野弘貴
11月末のアナリストによる主要企業の業績予想の変化を示すQUICKコンセンサスDIは、金融を含む全産業ベースでマイナス25と10月末(マイナス27)から2ポイント改善した。銘柄数の内訳は「強気」銘柄は47銘柄、「変化なし」は194銘柄、「弱気」銘柄は143銘柄だった。製造業DIはマイナス43と前月から2ポイント改善、非製造業DIは同2ポイント改善のマイナス7だった。製造業DIは2019年3月末を底に反転傾向が続いているが、改善ペースは緩やかなものにとどまっている。
(注)コンセンサスDIはアナリストが予想連結純利益を3カ月前時点に比べて3%以上上方修正した銘柄を「強気」、下方修正した銘柄を「弱気」と定義。「強気」銘柄が全体に占める比率から、「弱気」銘柄の比率を差し引いて算出したリビジョンインデックスである。DIがマイナスなら、下方修正銘柄が上方修正銘柄を上回っていることを意味している。5社以上のアナリストが業績を予想する銘柄を対象とすることで主要企業の業績に対する市場の期待値が上向きか下向きかを判断することができる。対象となる業績予想は、月末時点から数えて3四半期(9カ月)程度先が期末となる決算期。3月期決算銘柄の場合、12月末(翌年1月発表)から来期予想に切り替わる。
算出対象16業種のうちDIがプラスだったのは10月末に続き「医薬品」、「建設」の2業種。マイナスは11業種、変わらずは3業種だった。
3カ月前の予想純利益と比べて最も上方修正率が大きかった銘柄は、空気圧機器などの省力機械を手掛けるCKD(6407)だった。アナリストが予想する20年3月末の予想純利益は約18億円と、8月末時点の予想(約8億円)からの上方修正率は121%に達した。次世代通信機器「5G」関連で主に中国企業からの受注が増加しており、20年度下期以降の業績改善が見込めるとの声が聞かれた。CKDは19年4~6月期の決算発表時に「米中貿易摩擦及び半導体設備投資の遅延などの影響により、機器部門の売上高が期初予想を下回る」として、通期業績見通しを下方修正していた。CKDの株価は、8月末から11月末までに約72%上昇した。
3カ月前の予想純利益と比べて最も下方修正率が大きかった銘柄は、ベアリング大手のNTN(6472)だった。NTNは10月31日に発表した2019年4~9月期の連結決算で純利益が前年同期比86%減の11億円だった。併せて20年3月期の純利益予想も下方修正し、需要が減少していることを理由に減配を決めた。