QUICKコメントチーム=片平正二
みずほ証券は27日付のリポートで、リスクシナリオとしての2020年のびっくり予想10を掲載した。従来は「ストラテジーマンスリー」のリポートで、ポジティブ・ネガティブリスクシナリオを3つずつ挙げてきた。日本で翌年のサプライズ予想を公表していた人物が転職し公表しなくなってしまったものの、作成して欲しいというリクエストがあったことで掲載したという。
- 米大統領選挙で民主党のウォーレン氏かサンダース氏が当選し、米国で反資本主義の動き
- 第2のイラン革命が起きて、原油価格が100ドル超に上昇
- 2020年末までに英国とEUとの貿易交渉がまとまらず、英がNo-deal exitに
- 安倍首相が東京五輪を花道に首相を退任し、岸田文雄首相が誕生
- 日米でインフレ期待が高まり、長期金利の上昇が止まらず銀行中心のバリュー相場に
- 世界的な金余りを背景に、1999~2000年並みのITバブル相場が発生
- 中国の成長率が加速し景気敏感株としての日本株の評価が上昇。海外勢の日本株買いが急増
- 外為法改正でも海外アクティビストの日本参入が相次ぎ、株主提案の成立やボ-ドシートを獲得
- 経産省によるスピンオフのガイドラインが奏功し、大企業のスピンオフを使った組織再編が続出
- 世界のIPO市場の下落が続き、スタートアップ企業に投資していた大手情報通信会社の現金収支が悪化
びっくり10大予想には安倍首相の後任が岸田氏などとサプライズ感のあるものが複数あり、中でも最後に出てくる「大手情報通信会社」がソフトバンクG(SBG、9984)のことを指しているなら、なかなか興味深い予想である。なお、年明けに米ブラックストーン・グループのバイロン・ウィーン副会長が発表する恒例のびっくり10大予想も注目される。
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