QUICK企業価値研究所アナリスト 小西慶祐(2020/03/10)
・今期は会社計画と同額の調整後営業利益を予想
同社は、20/12期1Qから国際財務報告基準(IFRS)を任意適用する。IFRSに基づく20/12期の連結調整後営業利益(事業・工場再編費用など一時的かつ多額に発生する損益を調整した利益)は、前期比5%増の3600億円を計画。営業費の増加や為替円高の影響はあるが、タイヤの販売数量の増加や売値の改善などで吸収する考え。
企業価値研究所も、会社計画と同額の調整後営業利益を予想する。厳しい競争環境や市場の減速などを見込み売上収益は下回る予想としたが、建設・鉱山車両用ラジアルタイヤ(以下ORR)の堅調推移や、前期は暖冬で高採算な冬用タイヤの販売が滞った反動などから製品構成が改善すると想定、調整後営業利益は会社計画を達成可能と考えた。なお、中国拠点の占める割合が小さいことなどから、新型肺炎の影響は軽微にとどまると考えている。
・18インチ以上の高インチタイヤの販売伸長を想定
続く21/12期以降の調整後営業利益も、小幅な回復が続くと予想。SUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)やピックアップトラックへの需要シフトを背景に、18インチ以上の高インチタイヤの販売伸長を予想。ORRの堅調推移なども加わり、製品構成の改善が続くとみている。
・リスクファクター ~原材料価格と為替動向
・アナリストの投資判断 ~製品構成の改善で株価も緩やかに持ち直しへ
直近の株価に基づく20/12期の当研究所予想PERは10倍。過去60カ月の平均PER12倍との比較では、若干の割安感がある。予想配当利回りも、4%超と依然高い。今後の株価は、18インチ以上の高インチタイヤの拡販や、建設・鉱山車両用ラジアルタイヤの堅調推移による製品構成の改善から、株価は緩やかに持ち直すと予想する。
(提供:QUICK企業価値研究所)
本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。
レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。
サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。
※ 個人投資家の方は掲載記事(レポート)の詳細を「QUICKリサーチネット」からもご覧頂けます。
サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。
※ なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。