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メディパルホールディングス(7459) 3Qまでの業績は順調だが、妥結率低く予想据え置き

QUICK企業価値研究所アナリスト 真下弘司(2020/03/13)

・流通改善GLの浸透で増益基調続くと予想
 3Qまでの業績は順調に推移しているが、医療機関との価格交渉における妥結率が低いことから前回予想を据え置く。企業価値研究所予想の20/3期の連結業績は、売上高が前期比2%増の3兆2480億円、営業利益は同4%増の520億円。続く21/3期は売上高が前期比1%増の3兆2960億円、営業利益は同4%増の540億円。メディセオ事業では流通改善ガイドラインの浸透と新規事業の貢献による利益成長を、PALTAC事業は引き続き安定した業績を見込み増益基調が続くと予想する。

・3Q累計は3%増収、6%営業増益
 20/3期3Q累計の連結業績は、売上高が前年同期比3%増の2兆4837億円、営業利益は同6%増の429億円。消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動等からPALTAC事業は苦戦したが、新薬の伸長や販管費の未消化等からメディセオ事業が順調に推移。19年12月末の金額ベースの妥結率は21.9%だった。

・リスクファクター ~医療費抑制、総価契約・未妥結仮納入など

・アナリストの投資判断 ~業績は順調だが、強制調査に留意
 株価は19年11月27日の「公正取引委員会が大手医薬品卸4社に対して独占禁止法違反の疑いで強制調査を始めた」との報道を受けて急落。当研究所では流通改善ガイドラインの浸透により堅調な業績が続くと予想しているが、調査の結果如何では医療機関との価格交渉など業績に影響を及ぼす可能性があり、慎重な投資スタンスで臨みたい。

 

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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著者名

真下 弘司

シニアアナリスト

医薬品セクター担当


【プロフィール】
00年から現職。医薬品・医薬品卸等を担当。レポート作成に際しては、会社側開示情報に基づく数値分析に、個別取材等の足で稼いだ情報を加えて、平易な文章で誰が読んでもわかるようにと心がけている。また業績のほか、ESG(環境・社会・企業統治)などの観点から企業を評価できないか模索中。


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