QUICK企業価値研究所アナリスト 豊田博幸(2020/03/27)
・今20/3期営業利益は一転して減益を予想
会社は3月25日に、20/3期通期の業績計画の減額修正を発表。新型コロナウイルス感染症の拡大により、中国工場の操業度低下や、中国向けの販売が減少。加えて、20/3期4Qに175億円の減損損失を計上することが響く。自動車・産業機器向けの需要低迷の長期化により、短期的な収益の回復が困難と判断したためだ。企業価値研究所予想も会社計画と同額に見直し、従来の20/3期予想を売上高が1兆3800億円→1兆3600億円(前期比2%減)、営業利益が1250億円→950億円(同12%減)、純利益が860億円→580億円(同29%減)に減額する。20/3期営業利益は従来の増益から一転して減益を予想する。
・20/3期3Q累計は1%減収、15%営業増益
20/3期3Q累計の連結売上高は前年同期比0.9%減の1兆627億円。米中貿易摩擦や世界経済の減速などに加え、為替変動が響いた。営業利益は前年同期比15.1%増の1092億円。受動部品の不振や、開発費増加などがあったものの、エナジー応用製品が販売数量の増加や生産効率の向上で採算性を改善したことが奏功した。
・リスクファクター ~HDDメーカーの集約
・アナリストの投資判断 ~当面は新型コロナの影響を注視する展開に
これまでに取り組んできた構造改革の効果や、高採算のエナジー応用製品の好調も見込まれるが、自動車・産業機器向けの販売が鈍い。新型コロナウイルス感染による影響や、減損損失の計上なども響き、今20/3期の営業利益は前期比12%減の950億円を予想する。来期以降は営業増益が続くとみているが、当面は新型コロナウイルス感染の影響を注視する展開となろう。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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