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【注目株】コロナで乱高下、ソニーやルネサンスが下落した一方で味の素は上昇

記事公開日 2020/3/30 17:28 最終更新日 2020/3/30 17:44 スシローGHD(3563) 新型コロナウイルス QUICK Market Eyes

QUICK Market Eyes

30日の日経平均株価は反落した。後場に入り下げ幅を縮小したが、都市封鎖など新型コロナウイルスが景気の下押し圧余力として働くリスクが高まっており売りが優勢となった。個別銘柄ではコロナで対照的な値動きが目立った。同日中にQUICK Market Eyesが配信した主なコロナ関連の動きをまとめた。

<下げ銘柄>

ルネサンス(2378)― 1000円割れ 外出自粛でスポーツクラブの利用減の懸念も

ルネサンス(2378)が5営業日ぶりに1000円台を割り込む場面があった。新型コロナウイルスの感染拡大予防のため、政府や自治体の外出自粛要請が強化される方向となっており、スポーツジムなどの利用減が長期化したり、拍車がかかるとの見方から売り直されている。
25日にルネサンスでは4月1日付で一部プログラムの再開予定を発表していたが、状況変化に応じて変更などをする予定とみられる。利用ができない期間が仮に長期化すればいったん退会を選択する利用者が増えたり、月会費の返金などの対応を迫られる可能性もありそうだ。

三菱UFJ(8306)― 軟調 3月期末の配当落ちで手じまい、新型コロナの感染拡大を警戒

三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が軟調。一時基準値比で下落率は5%強に達した。3月末の配当権利獲得に伴う手じまい売りが出ているほか、新型コロナウイルス感染症の長期化による国内企業の収益環境が一段と悪化することに伴う与信費用増加などへの警戒感が高まっている。東京都の1日当たりの感染者数が29日に最高の68人となるなど拡大傾向にあるため、終息に向け時間を要することへの懸念が意識されやすくなっているもよう。また株価下落への警戒感から配当権利確定後は短期で手じまう向きも多いようだ。

日総工産(6569)― 急落 工場の一時停止広がる、派遣需要低迷に懸念

日総工産(6569)が急落。一時下落率は基準値比で12%に達した。製造業派遣を手掛けるが、新型コロナウイルスによる感染症の拡大に伴い自動車大手などで工場の一部操業停止などの動きが相次いでいることを受け、派遣需要の低迷に対して警戒感が高まっている。
30日の東京市場では人材派遣大手のパーソルホールディングス(2181)パソナグループ(2168)なども軒並み軟調な展開となっている。

スシローGHD(3563)― 大幅安 分割権利落ちで売り優勢、新型コロナ懸念も

スシローグローバルホールディングス(3563)が実質的に大幅安。基準値比で10%安まで下落する場面があった。外出自粛や新型コロナウイルスによる感染拡大懸念に伴う外食需要の低迷が警戒されている。また27日に株式分割の権利確定日となっており、権利落ちに伴う売りが出ている面もあるようだ。
野村証券は27日付で業績予想などを下方修正したもよう。新型コロナの影響で国内既存店売上高は踊り場を迎え、2020年9月期の事業利益(国際会計基準)は前期比4.3%減の145億円になるとみているもよう。

国際帝石(1605)― 反落 NY原油先物価格が一時20ドル割れ

国際石油開発帝石(1605)が反落。30日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の原油先物相場で期近5月物が一時20ドルを割り込むなど下落圧力が強まったことが株価の重荷になっている。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の中で経済活動の低迷や移動の減少に伴う原油需要の低迷が長期化するとの懸念が引き続き根強い。また米国の大型経済対策で原油備蓄の積み増しが盛り込まれなかったことなども失望売りにつながったようだ。

ソニー(6758)― 急反落 コロナの影響を公表、映画製作停止もイメージセンサー軽微  

ソニー(6758)が急反落。同社は27日大引け後、新型コロナウイルス感染拡大による2020年3月期業績への影響について公表し、2月4日に発表した上方修正を打ち消す規模の大きな影響が出る可能性は否定できないとの見方を再び示した。ゲーム&ネットワークサービスの分野やモバイル機器向けイメージセンサーへの影響は軽微となる見込みだが、工場の稼働停止などでテレビなどを扱うエレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション分野の生産に影響が出ているほか、映画製作も停止しているという。この期の連結売上高は2%減の8兆5000億円、純利益は36%減の5900億円が見込まれている。

日テレHD(9404)― 4%安 志村けんさん逝去

日本テレビホールディングス(9404)が前週末比4%安と急反落。地合いの弱さに加え、日本テレビでレギュラー番組をもつ志村けんさんの逝去も悼まれているようだ。30日午前配信のNHKニュースは、新型コロナウイルスに感染して肺炎を発症し、入院・治療中のコメディアンの志村けんさんが、29日夜に東京都内の病院で亡くなったと報じた。日本テレビは「天才!志村どうぶつ園」を志村けんさんの冠番組としてもつ。他局では、27日配信のスポーツ報知記事によると、フジテレビがレギュラー番組「志村でナイト」で31日放送分まで収録済みとしている。

ウシオ電(6925)― 急反落 20年3月期の純利益38%減に下方修正、新型コロナの影響で

光関連装置メーカーのウシオ電機(6925)は27日大引け後、2020年3月期連結決算の業績予想の下方修正を発表した。純利益は前回予想の前期比2%増の115億円から一転、同38%減の70億円を見込むと減額修正した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響により世界的にテーマパークや映画館の閉鎖やイベント中止が相次いでおり、映像装置など同社製品の事業環境が悪化したほか、製造拠点の一部では稼働低下や停止で損失が発生したという。入国・移動制限で人員を派遣できず検収作業の遅延が発生し、一部案件の納入で期ずれとなったことも響くとした。

<上げ銘柄>

アイスタディ(2345)― ストップ高 首相「休校再開の方針で見直しありうる」で

アイスタディ(2345、東証2部)が前場に制限値幅の上限(ストップ高)まで上昇。後場も同水準で買い気配となっている。安倍晋三首相が28日に首相官邸で開いた記者会見で、小中高校の休校について、専門家会議の判断次第では、春休み明けからの再開方針を見直すこともありうるとの趣旨の発言をしたことがきっかけとみられる。学校再開が遅れるようなら「eラーニング」の収益機会の増大につながるとの連想がはたらいたようだ。アイスタディは30日正午、新型コロナウイルスの感染拡大に関連して、前月から無償提供を開始した教育支援ツールの「eラーニングシステム(SLAP)」のほかに、eラーニング講座も遠隔教育支援として無償提供を開始すると発表した。

サイボウズ(4776)― 大幅続伸 外出自粛強化の流れでテレワーク需要増の連想  

情報共有・管理に使うグループウエアを手掛けるサイボウズ(4776)が大幅続伸。一時13%高まで買い進まれた。新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐため政府や各自治体が一段と外出自粛要請を強めることでテレワーク需要が高まるとの期待感から買いが向かっている。サイボウズは自社も在宅勤務を積極導入しているため、外出自粛の機運が高まる中でも相対的に影響が少なく事業運営が可能な体制を維持できているとの見方も支えになっているようだ。

リプロセル(4978)― 急反発 新型コロナのワクチン開発に参加

バイオベンチャー企業のリプロセル(4978、ジャスダック)は30日午前10時、ベルギーに本拠をもつ「eTheRNA」社が中心となる、新型コロナウイルス用ワクチン開発を目指す国際的研究コンソーシアムに参加すると発表した。複数の機関が参加し、各機関が保有する技術を活用することでワクチン開発を加速するとしている。開発に取り組むワクチンは、医療従事者や感染者の家族など感染リスクが高い人々を初期の対象としており、鼻腔内への投与によりワクチン効果を狙うとしている。

味の素(2802)― 逆行高 冷食需要の拡大期待続く、物色はディフェンシブ色強く

味の素(2802)が逆行高。新型コロナウイルスの感染拡大懸念から政府や自治体による自粛要請の動きが加速しており、買いだめや消費者の巣ごもり傾向による冷凍食品など加工食品の需要増への思惑から買いが先行している。景気減速懸念が強まる中で、相対的なディフェンシブ(防御)性の高さからも資金が向かいやすい地合いが続いている。冷凍食品大手のニチレイ(2871)も高い。東証1部の業種別騰落率ランキングで「食料品」は下落率が相対的に小幅にとどまっているほか、「医薬品」、「電力ガス」も底堅い動きとなっており、ディフェンシブ選好の色彩が一段と強まっている。

大研医器(7775)― 大幅続伸 医療体制強化で機器需要増の連想

 大研医器(7775)が大幅続伸。一時基準値比で17%高まで買い進まれる場面があった。同社は医療関連の機器を手掛けている。感染予防のためベッドや手術室で使う真空吸引器や手洗い水装置、肺機能検査などに使う気管支用カテーテルを手掛けており、政府が新型コロナウイルス感染症の治療体制の強化を進める中で需要増への連想が高まっている。
 30日の東京市場では人工呼吸器の増産要請に対応するとの報道を受け日本光電(6849)が堅調なほか、人工肺を手掛けるニプロ(8086)なども堅調。医療関連機器への買いが目立つ展開となっている。

クスリのアオキ(3549)― 逆行高 3月の月次売上高が全店で3割増、マスクなどの需要増で

クスリのアオキホールディングス(3549)が逆行高。同社が27日大引け後に発表した3月の月次売上高は、全店ベースで30%増、既存店が17%増と高い伸びをみせた。新型コロナウイルスの感染拡大でマスクやトイレットペーパーなどの需要が増加し、売り上げ増加に寄与した。

日光電(6849)― 買い気配 人工呼吸器の増産企業に補助金、政府検討

複数のメディアは、西村康稔経済財政・再生相が29日、新型コロナウイルスの感染者の治療などを行っている東京の国立国際医療研究センターを視察したあと記者団の質問に答え、人工呼吸器の増産を関連企業に要請する方針を明らかにしたと報じた。日本経済新聞電子版ニュースでは、増産に応じた企業には補助金などの支援策を講じるとしている。政府関係者によれば、日本光電(6849)や東京都のアコマ医科工業などと増産できないか調整中と伝えた。

富士フイルム(4901)― 買い気配 インフル治療薬「アビガン」承認へ政府が研究を後押し

各種メディアは、安倍晋三首相が28日に首相官邸で開いた記者会見で、新型コロナウイルスに感染した患者に対し、臨床研究として使用を開始している新型インフルエンザ治療薬「アビガン」(一般名ファビピラビル)について、正式な薬事承認を目指し、研究を後押しする方針を示したと伝えた。

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