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久光製薬(4530) マイルストン計上の反動、新型コロナの影響もあり今期は減益予想

QUICK企業価値研究所アナリスト 真下弘司(2020/04/15)

・一般用医薬品の成長鈍化を想定
 企業価値研究所予想の21/2期の連結営業利益は前期比11%減の202億円。新型コロナウイルスの影響は、医療用医薬品へは限定的、成長ドライバーと期待する一般用医薬品は成長が鈍化、製品供給や研究開発への影響は軽微として業績を予想。消炎鎮痛貼付剤「サロンパス」の成長を見込むが、最主力品の経皮鎮痛消炎剤「モーラステープ」の落ち込みや20/2期に経皮吸収型パーキンソン病治療剤「ハルロピテープ」の承認取得時マイルストンを計上した反動もあり減益を予想。
 続く22/2期と23/2期は「ハルロピテープ」ほか新製品群の本格的な貢献や「サロンパス」の成長を見込み増益を予想する。

・前期は2%減収、2%営業増益
 20/2期の連結業績は、売上高が前期比2%減の1410億円、営業利益は同2%増の227億円。一般用医薬品は堅調だが、医療用医薬品が低調に推移し減収。「ハルロピテープ」の承認取得時マイルストンを受領したこと、販管費の減少もあり営業増益。

・リスクファクター ~医療制度改革と主力製品への依存度の高さ

・アナリストの投資判断 ~今期減益予想、上値は限定的か
 株価は18年6月22日に上場来高値となる9950円をつけて以降は総じて軟調に推移。株式相場全般の調整もあり足元は5000円前後(株式相場全般は18年6月の約80%の水準、同社は50%程度)。今期減益を予想していること、新型コロナウイルスの影響が不透明なこともあり上値は限られよう。株価の上昇には業績のけん引役と期待している「サロンパス」の着実な成長や新製品の貢献、新薬の開発進展などが必要と考える。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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著者名

真下 弘司

シニアアナリスト

医薬品セクター担当


【プロフィール】
00年から現職。医薬品・医薬品卸等を担当。レポート作成に際しては、会社側開示情報に基づく数値分析に、個別取材等の足で稼いだ情報を加えて、平易な文章で誰が読んでもわかるようにと心がけている。また業績のほか、ESG(環境・社会・企業統治)などの観点から企業を評価できないか模索中。


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