QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2020/04/23)
・短期的には業績悪化懸念。21/2期は減収減益予想
20/2期は前期比13%減収、営業利益は同55%減の223億円。米中貿易摩擦や終盤の新型コロナウイルスの影響で主力事業の売上高が減速、操業度低下も響いた。会社側は21/2期の業績計画を1Qのみ公表。IFRSを適用した計画値は売上収益925億円、営業利益40億円。日本基準の前年同期との比較で14%減収、44%減益の計画。企業価値研究所は21/2期通期連結業績を減収減益(営業利益は180億円)と予想。中国を中心にACサーボモータの需要は底堅いとみるが、新型コロナの影響による顧客工場の稼働悪化でロボット等の減速を見込む。
・22/2期からは業績回復を予想
当研究所では22/2期、23/2期と増収増益を予想。新型コロナの影響は残るとみて力強い回復は見込まないが、5G関連の需要増加、新型コロナの拡大に伴う様々な産業での工場自動化加速などを予想。ウイルスに罹らないロボットの需要増加等を見込む。リスク要因としては、新型コロナの影響長期化を注視したい。株主還元は強化されているが、21/2期は減配となる可能性がある。
・リスクファクター ~新型コロナ、為替等
・アナリストの投資判断 ~現状割高感。来期以降の業績回復見えてくれば上値余地
現状の当研究所の21/2期予想PERは60倍強で、同社の過去3年平均(29倍程度)に比べ高い。業績面の裏付けが乏しく、新型コロナの影響長期化による業績下振れリスク等も踏まえると、当面は現状の株価水準からの上値余地は限定的とみる。来期以降の業績回復が見えてくる今期後半の段階では、中期的な工場自動化加速への期待の高まり等も背景に、上値を試す余地が出てくるとみる。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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