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日興「イノベーティブ・フューチャー」、コロナ禍でも絶好調

記事公開日 2020/7/22 15:00 最終更新日 2020/7/22 15:00 資産運用・資産形成 投資信託 トレンドを知る 資産運用研究所 トレンドを知る

新型コロナウイルス感染拡大の影響で大荒れとなった2020年前半の株式相場。投資信託を運用する投資のプロたちも前例のない状況への対応にてんてこ舞いだった。個人投資家が注目するファンドは半年間で組み入れ銘柄をどう入れ替えたのか。月次レポートをもとに「ビフォーアフター」を検証した。

今回取り上げるのは日興アセットマネジメントが運用する「グローバル・プロスペクティブ・ファンド<愛称:イノベーティブ・フューチャー>」(02312196)。世界の株式のうち、劇的な生産性向上や急激なコスト低下などの「破壊的イノベーション」を起こしうる企業に投資する。最新の月次レポート(6月末時点)では、米国企業の株式に9割近く投資する。

■組み入れ首位はテスラ

20年6月末時点の組み入れ上位10銘柄を19年12月末時点と比べると、3銘柄が新しくランキング入りした(図表)。新しく浮上したのは、テレビ向けストリーミング端末を製造・販売するロク(ROKU)、オンライン融資を仲介するフィンテック企業のレンディングツリー(TREE)、試作品や小ロット生産品のオンデマンド受注製造を手掛けるプロト・ラブス(PRLB)だった。

組み入れ比率の首位は自動運転のテスラ(TSLA)で、半年前と変わっていない。テスラの株価はコロナショック以降に急騰が目立っている。そのほか、上位には決済サービスのスクエア(SQ)、癌や心臓病などの遺伝子検査サービスを手掛けるインビテ(NVTA)が引き続き並んだ。

銘柄数は42銘柄から46銘柄へと増加した。業種別比率で最も多いのは「情報技術」、その次が「ヘルスケア」。比率自体は小幅な変化だったが、半年前と比べ順番が入れ替わった。

■イノベーションは「激動の時代こそ普及」

6月末時点の年初来リターンは30.4%のプラスと絶好調で、同期間の米S&P500種株価指数のマイナス3.8%を大きく上回る。基準価額は3月19日に設定来安値(7233円)を付けたものの、そこから6月末までに90%超上昇した。7月に入ってからも堅調に推移している。

「イノベーションは激動の時代こそ普及する」。3月24日付けの臨時レポートでは、同ファンドに運用助言をする米ARKインベストメント・マネジメントのコメントを紹介した。新型コロナのパンデミック(世界的な大流行)による企業や消費者の行動スタイルの変化が新たなイノベーションの普及につながり、フィンテックやロボティクス、ゲノム関連企業などに大きな成長機会があるとの見方を示している。(QUICK資産運用研究所 望月瑞希)

◇「グローバル・プロスペクティブ・ファンド」の関連資料はこちら
臨時レポート(3月24日)
月次レポート(6月末) 

 

 

著者名

QUICK資産運用研究所 望月 瑞希


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