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投信の「厳選ジャパン」、コロナ禍で組み入れ上位銘柄を一新

新型コロナウイルス感染拡大の影響で大荒れとなった2020年前半の株式相場。投資信託を運用する投資のプロたちも前例のない状況への対応にてんてこ舞いだった。有力ファンドは半年間で組み入れ銘柄をどう入れ替えたのか。月次レポートをもとに「ビフォーアフター」を検証した。

今回取り上げるのはアセットマネジメントOneの「厳選ジャパン」(47313179)。国内株式の中から、今後高い利益成長が期待できる20銘柄程度に厳選して投資する。対象は中小型株に限定していないものの、新興市場の上場銘柄が過半を占める。

■組み入れ首位は「マクアケ」

「厳選ジャパン」は6月末時点の年初来リターンが19.5%のプラスで、同期間の東証株価指数(TOPIX、配当込み)のマイナス8.2%を大きく上回った。7月に入ってからも運用は好調で、基準価額は設定来(2017年9月)高値の更新を続けている。

組み入れ上位10銘柄は、1~6月の半年間でほぼ一新。20年6月末時点と19年12月末時点と比べると、情報・通信業のチームスピリット(4397)を除く9銘柄が入れ替わった。

新しい顔ぶれをみると、1位は購入型クラウドファンディングのプラットフォームを運営する「マクアケ」(6.4%、4479)。昨年12月に東証マザーズに上場したばかりの新興企業で、コロナショックで一時値下がりした後は急伸している。

2位はネットショップ作成サービスを提供するBASE(6.1%、4477)、3位は、エレベーターなどのメンテナンス専門会社ジャパンエレベーターサービスホールディングス(5.7%、6544)だった。

業種別の構成比率をみると、情報・通信業の比率を約30%から50%超に増やす一方、不動産業や医薬品、精密機器を減らした。

■社会課題解決に貢献する企業に投資

最新の月次運用レポートでは、今後のマーケットについて「経済活動の回復や積極的な景気刺激策を背景に日本株は底堅く推移する」との見通しを示した。銘柄選択では「短期的な業績回復だけではなく、その継続性や成長性を精査し銘柄選別を行っていく」方針だ。

また、「コロナショック前を上回る規模に成長する可能性のある企業に注目したい」とし、「社会課題の解決に貢献するような、成長が期待できる企業に投資していきたい」との考えを示した。(QUICK資産運用研究所=竹川睦)

著者名

QUICK資産運用研究所 竹川 睦


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