国内公募の追加型株式投資信託(上場投資信託=ETFを除く)について、9月末時点の純資産総額(残高)でランキングしたところ、上位10本のうち7本を「海外株式型」(QUICK独自の分類)が占めた。海外の株式で運用する投信の人気が高まっている。
■「海外株式型」のトップ10入り、過去1年で急増
残高10位以内に入る「海外株式型」は前年同月にわずか1本だったが、この1年で上位に食い込むファンドがじわじわ増えた。
1年前の最大勢力は海外の不動産投資信託(REIT)で運用するタイプで、上位10本のうち4本だった。最近は分配金目当てで「海外REIT型」の投信を買う傾向が弱まり、順位を落としつつある。
■「未来の世界(ESG)」、3位に浮上
9月末時点のランキングでは、海外株式で運用する「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)<愛称:未来の世界(ESG)>」が3位に浮上した。前月末から790億円積み増し、6000億円の大台を突破。設定からわずか2カ月あまりでトップ3入りを果たした。
前月まで3位だった「次世代通信関連 世界株式戦略ファンド<愛称:THE 5G>」は、5位に後退した。残高の落ち込みが目立ったのは、9位の「フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)」。前月末に比べ残高が263億円減少し、前月の8位から後退した。
(QUICK資産運用研究所=西田玲子、望月瑞希)