10月7日の米国市場で日本株ETFで純資産が最大のiシェアーズMSCIジャパン(EWJ)に大規模な資金が流入した。QUICK FactSet Workstationによれば1億2470万ドルの流入となり、一日の規模としては4月1日(2億870万ドル)以来、半年ぶりの大きさを記録した。
この日の米国市場でEWJは0.52%高の59.45ドルで反発して終えた。米株高を受けて日本株ETFにも買いが入った格好。EWJへの資金流入は今年6月に再開する機運が出ていたが、その後は流出ばかりだった。菅政権の発足を受け、外国人投資家が日本株買いに転じるのか否かの先行指標として流入動向が関心を集めそう。
(QUICK Market Eyes 片平正二)
<金融用語>
ETFとは
Exchange Traded Fundsの略称で和訳は上場投資信託。特定の株価指数、債券指数、商品価格(商品指数を含む)などに連動することを目的に運用される投資信託で、通常の株式と同じように金融商品取引所において、いつでも売買が可能である。いわば、取引所に上場されたインデックスファンドである。 またETFは目標とする指数・指標に連動する投資成果を目指す投資信託であることから、いわゆるパッシブ運用をおこなうため、相対的に信託報酬などの運用コストが低いのが特徴である。加えて、個別銘柄で分散投資をおこなうのに比べると、ETFは少額で分散投資が可能である。
日本株への資金流入の先行指標?それなら助かります。