【QUICK Market Eyes 池谷 信久】2日の米原油先物市場ではWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近物が一時55.26ドルと、2020年1月以来の高値を付けた(緑線)。
原油価格など商品価格の上昇とともに米BEI(ブレーク・イーブン・インフレ率、市場が織り込む期待インフレ率)も上昇している(青線)。ただ、この日に付けたBEIの2.15%は2018年10月以来の高水準で、新型コロナウイルスどころか米中貿易摩擦によって景気に悪影響がでる前のレベルだ。BEIの上昇はファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)に沿ったものとは言い切れず、期待先行で終わる可能性もある。