QUICK企業価値研究所アナリスト 小西慶祐(2022/02/17)
・ミツミの光デバイスとアナログ半導体が今後も伸長へ
会社側は3Q決算発表時(2月4日)に、22/3期通期の連結営業利益計画を、900億円→920億円(前期比80%増)へ小幅上方修正した。事業別には、半導体不足による自動車減産などでユーシンの見通しを引き下げる一方、光デバイスやアナログ半導体などの販売が好調なミツミの見通しを引き上げた。営業利益で過去最高更新を目指す方針に変更はない。企業価値研究所では、ミツミの更なる上振れ余地はあると判断、もともと強めだった営業利益予想940億円(同84%増)を据え置く。ミツミは今後も、光デバイスのスマートフォンでの搭載比率上昇、アナログ半導体の工場取得による生産能力増強効果などから、業績の牽引役となると考えている。
・ボールベアリングとモーターの成長にも期待
続く23/3期以降も、全体としておおむね順調と判断、従来の営業利益予想を据え置く。営業利益の拡大が続く見通し。ミツミに加え、生産能力を増強し高い競争力の維持を目論む機械加工品のボールベアリングが底堅く推移すると想定。自動車の電装化が追い風になると見込んだ電子機器のモーターの成長も期待できるとみている。
・リスクファクター ~米中貿易摩擦、新型コロナなど
・アナリストの投資判断 ~PERで割安感強まる。中期的に上値を追う展開を予想
直近の株価に基づく翌23/3期の予想PERは12倍。過去60カ月の平均PER16倍との比較では、足元の株価調整で割安感が一層強まった。当面の株価は、米国での金利引き上げ観測による株式市場全体の上値の重さに引きずられる懸念はあるが、中期的にはボールベアリング、モーター、アナログ半導体、光デバイスといった主力製品の増販による利益成長に沿い、上値を追う展開を引き続き予想する。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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