QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2022/06/02)
・受注の強さや利益率改善、円安等考慮し予想増額
22/12期1Q業績は大幅増収増益(営業利益は前年同期比2.4倍の95億円)。受注が宇宙関連の大型案件の獲得や、他産業の好調もあり、計画線を大きく上回って伸び、四半期で過去最高を更新した。営業利益率も8.8%と過去最高水準に達した。会社は受注の上振れを主因に22/12期通期計画を上方修正(営業利益400億円→450億円)。企業価値研究所も22/12期業績予想を増額する(営業利益420億円→460億円)。1Qの受注の強さや内容の良さ、利益率の改善、円安等を考慮した。
ほぼ同様の理由で当研究所の23/12期、24/12期の業績予想も増額する。宇宙、半導体、EV、脱炭素関連等の受注の堅調な推移の継続を見込み、豊富な受注残や円安を背景に増収を予想。利益率も改善傾向を見込む。
・会社は利益増額に伴い22/12期の配当計画も増額
今般会社は利益計画の増額に伴い、22/12期の配当計画も増額し、1株当たり年間配当金の計画を60円→70円(21/12期比30円増)に引き上げた。当研究所では、財務や増益の見通しを踏まえ、予想期間中(22/12期~24/12期)は増配基調が続くとみる。
・リスクファクター ~ロシア情勢、部品不足等
・アナリストの投資判断 ~割安感や業績伸長期待背景に堅調推移を予想
株価は今年に入り軟調だったが、1Q決算で好調な受注や業績が確認された後は反発した。当研究所の22/12期予想PERは7倍台で、現状の機械セクターの平均や同社のここ数年の平均的水準を大きく下回る。依然割安感が意識されることや、好調な受注を背景とした業績伸長への期待を背景に、当面の株価は堅調に推移すると予想。反発した現状水準で値を固めつつ、徐々に一段の上値を試す展開を見込む。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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