QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2022/06/16)
・22/3期利益は大幅改善。当面増益基調を予想
企業価値研究所は23/3期の連結純利益を前期比2%増の550億円と予想。22/3期の連結純利益は大幅増益となり、会社計画も超過達成した。市場関連損益や与信費用の改善に加え、手数料等の伸長や経費減少による本業収益の伸長も貢献した。23/3期も収益増強や経費抑制等で本業収益の増加トレンドが続くと予想。最終増益の確保を見込む。会社利益計画は達成を予想する。
24/3期、25/3期も最終増益が続くと予想。本業収益の増加が続くとみる。千葉・きらぼし銀行との提携効果等も見込む。会社の新中計の利益計画(25/3期の連結純利益で700億円超)はやや高めとみて、下振れを見込む。
・財務懸念は少ない。配当性向の目安は40%程度に
財務は懸念の少ない水準でコントロールされている。会社は新中計の株主還元方針を、「累進的な配当を基本とし、配当性向は40%程度を目安とする」とし、機動的な自己株取得も行う方針が示された。株主還元は引き続き総還元性向50%を目線とし、高水準が続くとみる。
・リスクファクター ~外債損失、与信費用増加等
・アナリストの投資判断 ~堅調推移を予想。徐々に上値を試すとみる
現状の当研究所の23/3期予想PERは10倍、実績PBRは0.5倍弱。経営統合(16年4月)後の平均に対し、いずれもやや割安感のある水準にある。世界的な金利上昇とそれに伴う利益回復への期待、約4%と高い配当利回りや自社株買い等の高水準の株主還元への評価等を背景に、当面の株価は堅調に推移し、徐々にではあるが上値を試すと予想する。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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