【日経QUICKニュース(NQN)】日経QUICKニュース(NQN)が米消費者物価指数(CPI)を回帰分析し、今晩発表の11月分の理論値を試算したところ、前年同月比6.5%の上昇だった。この数字はダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(7.3%上昇)を大きく下回る。12日の米株式相場は、こうしたCPIの下振れを一部の証券会社が示唆したことで、11月の「逆CPIショック」再来への期待から大幅に反発したようだ。
米ニューヨーク連銀が算出する「グローバルサプライチェーン圧力指数(GSCPI)」や財政支出、アトランタ連銀算出の賃金トラッカー、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)など2004年以降の8つのデータから理論値を算出した。回帰式のモデルがどれだけ当てはまるかを示す決定係数(R2)は0.77。
仮にCPIが市場予想よりも下振れした場合、株式市場は「利上げ停止間近」として好感する可能性がある。逆に「深刻な景気後退の兆し」と受け止めるようだと株価が急落することも考えられる。最近は業績相場の色彩が強まっており、楽観視は禁物だ。