米ナスダック100株価指数に対して2倍以上の値動きをする「レバナス」。2020~21年にSNS(交流サイト)発でブームとなったが、2022年に入って大きく値崩れした。QUICK資産運用研究所が22年11月に実施した「個人の資産形成に関する意識調査」では、レバナス保有者に購入理由や運用成績などを聞いた。
回答者(5075人)のうち、米株価指数に連動するレバレッジ型の投資信託を保有している人は46人にとどまり、全体の1%に満たなかった。保有者を年代別にみると、18~29歳(14人)と30代(12人)で半数以上を占め、若年層の保有者が多いことが確認できた。
購入理由で最も多かったのは、「レバレッジをかけない投資信託よりもうかると思ったから」の39.1%。「米株価指数が下落し、安く買えるチャンスだと思ったから」が30.4%、「短期で利益を得たいと思ったから」が23.9%、さらに「値動きが大きく、積み立て投資に向いていると思ったから」が19.6%で続いた。
SNSなどではレバレッジを活用しながら積み立てる「ツミレバ」という手法も紹介されており、それを実践している「レバナス民」もいるようだ。投資信託の購入方法をレバナス保有者に絞って集計したところ、「積み立てのみ」が50.0%、「積み立ても一括投資もしている」が37.0%にのぼった。
運用成績は購入タイミングなどによって違いが大きそうだ。調査時点では4割超が「運用益が出ている」と回答した一方、「利益も損失もほとんど出ていない」が26.1%、「損失となっている」が28.3%だった。
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QUICK資産運用研究所が2022年11月に実施した「個人の資産形成に関する意識調査」の集計結果は、「QUICK Money World」で順次配信していく。調査概要などは以下のとおり。なお、今回調査から対象年齢を18~74歳とし、前回まで20歳以上としていた下限を引き下げた。 <調査概要> ◇本調査における回答者の区分 |