【NQNニューヨーク=横内理恵】7日の米株市場で値動きが目立った銘柄は以下の通り。△は上昇、▲は下落。
◎ソフトウエアのマイクロソフト(MSFT) △4.2%
同社の検索エンジン「ビング」に、対話のできる人工知能(AI)を搭載すると7日に発表した。チャットボット「Chat(チャット)GPT)」を開発した企業、オープンAIの技術を使う。マイクロソフトは1月に今後数年にわたってオープンAIに数十億ドルを追加投資する計画を発表していた。
◎ゲームソフトのアクティビジョン・ブリザード(ATVI) △5.6%
6日夕に発表した2022年10~12月期決算で売上高などが市場予想を上回った。人気ゲームの新作が寄与した。6日夕の決算は市場予想を下回ったが、新作ゲームの売れ行きは好調だった同業のテイクツー・インタラクティブ・ソフトウエア(@TTWO/U)も7.9%高で終えた。
◎通信系半導体のスカイワークス・ソリューションズ(SWKS) △12.5%
6日夕発表の22年10~12月期決算と併せて公表した1~3月期の業績見通しが市場予想を下回った。ただ、決算説明会を受けて年後半の業績改善期待が強まり、多くのアナリストが目標株価を引き上げた。併せて20億ドル規模の自社株買いを発表したことも好感された。
◎金融システムや電子決済のファイサーブ(FISV) △8.3%
7日の22年10~12月期決算と併せて発表した23年12月期通期の1株利益見通しが市場予想を上回った。為替変動などを除く売上高は前期比7~9%増を見込む。銀行システムや決済サービスの利用が堅調で、継続利用料収入が収益を支える。会社によると今期は38期連続となる1株利益の増加を目指しており、業績の安定感も買いを誘った。
◎航空機のボーイング(BA) △3.8%
金融部門で2千人の人員削減を計画しているとシアトルタイムズが報じ、会社も認めた。そのうち3分の1はインド企業に外注するという。半面、会社は「技術と製造部門の人員は昨年の1万5000人に続いて、今年も1万人の採用を計画している」と表明、受注回復に伴って本業の陣容は強化していると強調した。
◎マーケティング情報分析のズームインフォ・テクノロジーズ(ZI) △5.3%
6日夕に発表した22年10~12月期決算で売上高などが市場予想を上回った一方、23年12月期の売上高見通しは予想に届かなかった。売りが先行したが、長期的な成長期待から売り一巡後に買い直された。
◎中国のネット検索サービスの百度(バイドゥ)(BIDU) △12.2%
3月公開予定とされていた対話型AIサービスについて「3月に内部テストを終えて公開する」との会社見通しが報じられた。「文心一言」という名称も明らかになり、新サービスの発表が近いと期待された。
◎画像検索・共有のピンタレスト(PINS) ▲5.2%
6日夕に発表した22年10~12月期決算で売上高や月間利用者数(MAU)が市場予想に届かなかった。23年1~3月期の売上高見通しも弱いと受け止められた。最高財務責任者(CFO)の退任を発表したのも経営の不透明感につながった。