三菱UFJアセットマネジメントの「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」への資金流入が続いている。前週(2024年1月15~19日)の資金流入額は推計で677億円となり、国内公募追加型株式投信(上場投資信託=ETF=を除く)で最も多かった。週間ベースでみると、23年12月の第4週から4週連続でトップになった。
「オルカン」と呼ばれる同ファンドには、前の週(24年1月9~12日)に1700億円超の資金が流入しており、それと比べると資金流入額は鈍化した。年明けは新しい少額投資非課税制度(NISA)が始まるタイミングだったことに加え、積み立てでの買い付けを月初に設定していた個人が多いとみられ、その反動が出たかたちだ。
オルカンへの24年1月19日時点の年初来資金流入額は2500億円超にのぼる。18年10月に運用を始めてから月間最高額だった23年12月(1086億円)をすでに大きく上回っている状態だ。同ファンドは低コストかつ、1本で全世界の株式に投資できる手軽さなどから人気が高い。新NISAなどを利用しながら資産形成に取り組む個人マネーの受け皿として、今後も資金流入が続くとみられる。
国内公募追加型株式投信(ETF、ラップ専用を除く)を対象にしたランキングでは、前週の資金流入額2位がオルカンと同じシリーズの「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」で344億円(推計値)。前の週もオルカンに次ぐ2位につけ、1000億円超の資金が流入していた。
前週3位は19日に新規設定された「フィデリティ・日本割安成長株投信<愛称:テンバガー・ハンター・ジャパン>」の159億円(推計値)だった。大和証券が1社で販売し、当初設定額でこの金額を集めた。