三菱UFJアセットマネジメントの「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は、2月の第3営業日にあたる5日の資金流入額が推計で464億円だった。日次ベースでは2月1日の73億円、同2日の82億円と比べて大幅に増えたが、前月の第3営業日だった1月9日(推計で1013億円)と比べると半分以下になった。
毎月第3営業日はもともと投資信託への資金流入が増える傾向にある。主にネット証券で積み立て投資の買い付け注文を月初に設定している個人投資家が多く、外貨建て資産に投資する投資信託への資金流入は約定などの手続きを経て第3営業日に反映される場合があるからだ。今年1月に新しい少額投資非課税制度(NISA)が始まり、その増え方がより目立つようになった。
「オルカン」の通称で知られる同ファンドはコストが安く、1本で日本を含む世界の株式に幅広く投資できるとあって人気が高い。新NISA開始早々の1月は「成長投資枠」などを利用したまとまった金額での購入もあったとみられ、第3営業日の1日だけで資金流入額が1000億円を超える規模になった。2月はこうした要因が薄れ、資金流入額も前月から半減した。
それでも2月5日の資金流入額(464億円)は、オルカンが2018年10月に運用を始めてからは日次ベースで2番目に多い。国内公募の追加型株式投信の中では、上場投資信託(ETF)を含めても2月5日の資金流入額が最も多かった。2番目に多かったのは、同じシリーズの「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 」の364億円。このファンドは24年1月9日の資金流入額が推計で659億円だった。