【日経QUICKニュース(NQN)】米国半導体工業会(SIA)は2月5日、2024年の世界の半導体販売額が前年から13.1%増えるとの予測を発表した。世界的な人工知能(AI)利用の波及などに伴い半導体需要の高まりが続く見込みだ。23年後半から市場が大幅な回復基調となったのを引き継ぐ。23年の世界の半導体販売額は5268億ドルと過去最高だった22年からは8.2%減った。
SIAのジョン・ニューファー最高経営責任者(CEO)は発表資料で「世界の半導体販売は23年初めに低迷したが後半には大きく持ち直し、市場規模は24年に2桁台の伸びが見込める」とコメントした。23年の販売は年間で落ち込んだものの、23年10~12月期は前年同期比11.6%増となり、23年7~9月期と比べても8.4%増えるなど、後半に回復が鮮明となっていた。ニューファー氏は半導体市場の長期的な見通しは極めて良好で、研究開発への投資を含む政府の支援推進などが支えになると付け加えた。
23年の世界販売実績を地域別でみると、プラスは欧州のみで前年比4%増だった。そのほかの地域は、米州が5.2%減、日本が3.1%減、中国が14%減など低調だった。