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信越化学工業(4063) シリコンウエハーなどの出荷は期後半にかけて拡大へ

QUICK企業価値研究所アナリスト 伊藤健悟(2024/07/29)

・サマリー
 25/3期の連結営業利益について企業価値研究所では、前期比11%増の7800億円を予想する。半導体デバイスの市場が回復傾向となる中、今後は顧客である半導体デバイスメーカーの抱える過剰在庫が徐々に解消することでシリコンウエハーなどの出荷も本格的に拡大に向かい、円安も寄与して電子材料部門を中心に連結全体で増益となる見通し。翌26/3期以降も増収、増益基調が見込まれる。豊富な現預金残高などを考慮すると、一段の株主還元強化に期待したい。

・アナリストの投資判断 ~シリコンウエハーの出荷回復を追い風に株価も上昇へ
 24年3月に一時7000円に迫った株価はその後やや調整したものの、高値圏で推移。直近では当研究所の25/3期予想連結PERで約22倍と、過去の平均的な水準である18倍を上回るが、半導体関連銘柄のバリュエーション上昇を考慮すると割高感はない。当面は米国の金利動向などをにらみながら神経質な展開が続きそうだが、シリコンウエハーの出荷は今後本格的に回復に向かう見通しで、同社のPERも同25倍程度まで上昇する余地があると考える。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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著者名

伊藤 健悟

シニアアナリスト

化学・繊維セクター担当


【プロフィール】
大阪大学経済学部卒業。山一證券入社、メリルリンチ日本証券を経て、現在に至る。
山一證券在籍時は個人向け営業に従事。マクロ、ミクロの両面からの事業環境・経営状況の分析に加え、その際に培った個人投資家の視点も重視しつつ、レポートの作成や講演などを行うことを心がける。


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