いよいよ2025年が始まりました。激動の2024年を乗り越えた金融マーケットは、今年どこに向かうのでしょうか?
この記事では、昨年末に投資セミナーを集中開催したイベント「QUICK Money Worldセミナーウィーク2024」から、株・為替・投資信託・金融政策など各テーマの専門家がどのような「来年の見通し」を描いていたかをまとめました。ぜひ今年の投資のスタートの参考にしてみてください。
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※各講演はセミナーを開催した12月前半時点の情報に基づいた内容です。
「1強」極まる米国株、日本株ではあのセクターに注目 ――大川氏
12月3日(火)のセミナーに登壇した大川智宏氏(智剣・Oskarグループ CEO兼主席ストラテジスト)は、日米株の見通しについて講演しました。
2024年も好調を維持し、最高値を更新し続けた米国株。ここまでの株価上昇で割高感も過去最高水準に達しているものの、大川氏は米国株の「1強」状態はまだ続くとみています。景気や企業業績が好調にもかかわらず利下げを継続しており、トランプ次期大統領の登場も追い風になっているというまさに「死角なし」の状況にあるためです。米株を象徴する巨大テック7銘柄「マグニフィセント・セブン」についても、テスラ(TSLA)を除けばまだまだ上昇の余地はあるとのこと。ただし、米国の将来的なリスクとして「インフレの再燃はありうる」とも警鐘を鳴らしました。
一方の日本株は、成長性や投資テーマの乏しさが重くのしかかり、日本株最大の時価総額を誇る自動車株も苦戦しています。そんななか、大川氏が「投資できる」と考えるセクターが銀行株です。著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる米バークシャー・ハザウェイが保有しそうな銘柄として、大型の銀行・金融株に注目しています。また、自社株買い圧力が高まりそうな「カネ余り」企業のスクリーニング結果や、「国策に売りなし」の考えから防衛株を安値で拾う投資戦略も紹介しました。
>詳しい説明や具体的な銘柄の紹介はセミナー動画をご覧ください!<
ドル円見通し、「トランプで利下げ減速」は本当か? ――今氏・田中氏
12月6日(金)のセミナーでは、QUICK Money Worldでも多くの記事を掲載している日経QUICKニュース社から今晶編集委員と田中俊行キャップの2名が登壇しました。同日夜発表だった米雇用統計の行方について解説するとともに、今後のドル円相場の見通しを議論しました。
日銀は利上げ、米連邦準備理事会(FRB)は利下げという金融政策の方向性を考えたとき、2025年も日米金利差は縮小傾向が続くと見通せます。つまりドル円相場は円高・ドル安方向に動きやすくなると予想されますが、ここで注目したいのが米大統領選に勝利したトランプ氏の政策の影響です。市場ではトランプ次期大統領の財政拡張路線や追加関税が引き起こすインフレ再燃リスクで、FRBが追加利下げに慎重になるとの見方が広がっています。
ただ、今編集委員はトランプ氏の政策が必ずしもFRBの利下げを阻害するとは言い切れないと指摘します。その理由は原油価格の影響です。化石燃料推進派であるトランプ氏の政策は原油価格を下押しする可能性が高く、原油安がインフレを抑制する影響は「軽視できない」とみています。
さらにセミナーでは、日銀取材を担当する田中キャップが見る日銀の政策見通しや、日米以外の国の状況も踏まえて、今後の為替相場を展望しました。
>詳しい見通しや背景説明についてはセミナー動画をご覧ください!<
25年の注目テーマは? 「政策保有株」「経過措置終了」に注目 ――たけぞう氏
12月10日(火)のセミナーに登壇した個人投資家のたけぞう氏は、国内銘柄選定のヒントとなる25年の注目テーマについて講演しました。
セミナーで登場したさまざまなテーマのなかで、たけぞう氏が特に関心を寄せているのが「政策保有株」です。近年の国内株式市場では、自社株買いや配当などの企業による株主還元が過去最高額規模に膨らんでおり、投資家の間では株主還元を実施・強化「しそうな」企業への関心も高まっています。たけぞう氏が狙い目として注目するのは、政策保有株の売却・縮減によって捻出した資金で配当などを実施する可能性が高い企業です。セミナーでは、テレビ局や銀行などの銘柄が取り上げられました。
また、2022年の東証の市場再編時に導入された「経過措置」の終了に伴う企業の動きにも注目しています。経過措置は市場再編時に上場維持基準を満たさない企業に与えられた猶予を指し、基準未達でも期間限定で新市場に残ることができました。ただ25年3月末にこの経過措置は終了し、1年間の「改善期間」を経ても基準を満たせなければ上場を維持することができなくなります。流通株式比率などの基準達成のため、親子上場の解消やTOB、株価対策などの動きが活発になるとみています。
そのほかセミナーでは、相次ぐ企業の株式売り出し、累進配当企業、商用化に向けた取り組みが進む「ペロブスカイト太陽電池」など、さまざまなテーマを手掛かりにした投資アイディアや、各テーマの具体的な銘柄について紹介しました。
>個別銘柄紹介や注目テーマの詳細についてはセミナー動画をご覧ください!<
投信は雑誌と同じ?! 心ときめくアクティブファンドのススメ ――海老澤氏・renny氏
12月11日(水)のセミナーは「投資信託」がテーマ。松井証券ファンドアナリストの海老澤界氏と、個人投資家のrenny氏の2名が登壇し、投信(ファンド)の選び方について対談しました。
新NISA(少額投資非課税制度)元年となった2024年、初心者向けの投資方法として「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(通称:オルカン)や「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の積み立て投資などが注目されました。これらはインデックス型と言われる、指数への連動を目指すファンドで、運用コストの低さなどから無難な投資方法として大きな人気を集めています。こうした「ブーム」のなか、講師の2人はあえて「アクティブ型」――指数を上回るリターンを目指す投信の選び方を取り上げました。
投信を選ぶ基準の一つとしてリターン(過去の運用成績)が上げられます。しかしリターンが示すのは特定の期間の成績のみで、その過程についてはわかりません。このため、「1期間だけを見てファンドを選ぶのは危険」(renny氏)といいます。セミナーでは海老澤氏によるファンドの分析やその結論についてご紹介したほか、renny氏がファンドを雑誌に例えての「選び方」を伝授しました。
このほか、海老澤氏が選んだ「国内株アクティブファンド四人衆」や純資産額ランキング上位の個別のファンドについても、講師が忖度なしにコメントしました。renny氏の保有ファンドもご紹介しています。2025年の運用にファンドをもっと活用したい方、識者2人の意見を参考に投資したいファンドを探してみてはいかがでしょうか?
>講師2人がそろって評価したファンドとは? 詳しくはセミナー動画をご覧ください!<
インフレ懸念に物申す! 米国に惑わされない経済・金融政策見通し ――末廣氏
12月12日(木)に開催された最後のセミナーでは、大和証券のチーフエコノミスト、末廣徹氏が登壇。日米や世界の経済の行方、金融政策見通しなどについて講演しました。
トランプ元米大統領の再登場を受けて市場ではにわかにインフレ懸念が高まりましたが、末廣氏は再びインフレが進むとの見方には懐疑的です。その大きな理由は世界経済の弱さ。世界を見渡すと、米国経済こそ強いものの世界的には低成長が見込まれ、需要も弱く推移するとみられます。さらにトランプ氏の政策は米国以上に他国に打撃を与えるものが多く、米国が「相対的に強い」という状況を加速。資金集中による金融市場の活性化で米国が一人勝ちし、他の国の経済が弱く推移する状況では、コモディティ(商品)価格も低迷しインフレが大きく進むとは考えにくいというわけです。また、中国の動向も鍵になるといいます。
極端なインフレが考えにくいのは日本も同じ。昨今は「人手不足」とそれに伴うインフレが大きなテーマとなっていますが、人口が減少すれば供給だけでなく需要も減るため、むしろデフレに傾く可能性もあります。昨今の論調ではこの点が軽視されており、インフレ圧力が限定的な以上、日銀が今後大きく利上げを進めるとは考えにくい――と末廣氏は指摘します。セミナーではさらに、金融政策や為替相場の見通し、米国景気の強さの秘密について詳しく解説しました。
>詳しい日米金融政策や経済の見通しについてはセミナー動画をご覧ください!<
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