アライアンス・バーンスタインが運用する「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」が17日の決算で分配金の支払いを見送った。2023年3月以来、2年ぶり。前月は1万口あたり200円を支払っていた。
同ファンドは毎月決算を行い、決算日(原則15日)の前営業日の基準価額に応じて分配金が決まる予想分配金提示型。基準価額が1万1000円以上1万2000円未満なら200円、1万2000円以上1万3000円未満なら300円というふうに目指す分配金額を明示しているが、1万1000円未満は具体的な金額を決めていない。
今回3月の決算では前営業日(14日)の基準価額が9914円となり、分配金の支払いをゼロに減額した。2月までの1年間(24年3月~25年2月)は毎月200~400円を支払い、累計額は1万口あたり3400円だった。分配金に占める普通分配金の比率を示す過去1年の「分配金健全度」は2月末時点で59.68%(1年前にファンドを購入した場合)と、支払った分配金のおよそ4割を元本の取り崩しでまかなっている。
このファンドは14年9月に運用を始め、成長性が高いと判断される米国株式に投資するアクティブ型(積極運用型)。国内公募の追加型株式投信(上場投資信託=ETF=を除く)で純資産総額(残高)が3位、アクティブ型では最大をほこる。トランプ米政権による関税政策の不透明感などから米国株が下落したうえ、年初から米ドル安・円高が進行したことで基準価額が下がり、分配金の見送りにつながった。
同じシリーズで為替ヘッジするタイプの「米国成長株投信Cコース」も14日の基準価額が1万円を割り込み23年12月以来、2年3カ月ぶりに分配金の支払いを見送った。前月は100円を支払っていた。