【QUICK Market Eyes 本吉亮】4月8日の東京株式市場で、海運大手の日本郵船(9101)が急反発している。前場終値は前日比216円(5.09%)高の4455円だった。自社株買いで取得した全株式の消却を好感した買いが入った。
郵船は7日、2024年5月と11月に決議した自己株式取得(上限3500万株、総額1300億円)で4日までに発行済み株式総数の5.83%に相当する2689万8400株を約1300億円で取得したと発表した。上限金額に達したことで買い付けを終了し、取得した全株を5月30日に消却する。株式消却は自己資本比率の低下を招く一方で、EPS(1株当たり利益)やROE(自己資本利益率)などの財務指標の向上につながるほか、株式配当負担の軽減などにつながるため、株式市場から好感されることが多い。