1月31日の米時間外市場でアマゾン・ドット・コムが乱高下している。一時は通常取引に比べて1.8%ほど高い1750.45ドル近辺まで上昇したが、買い一巡後には下げに転じた。通常取引に比べておよそ5%低い1625ドル近辺まで下落する場面もあった。
31日の通常取引終了後に発表した2018年10~12月期決算は売上高、1株利益(EPS)ともに市場予想を上回り最高益だったが、同時に示した19年1~3月期見通しを嫌気する売りに押されている。
10~12月期の売上高は前年同期比19.7%増の723億8300万ドルと市場予想の718億7960万ドルを上回った。部門別では主力のインターネット通販が12.5%増の398億2200万ドル、利益率の高いクラウドサービス「AWS」が45.3%増の74億3000万ドルと大きく伸びてそれぞれ市場予想を上回った。AWSの伸びが寄与してEPSは6.04ドルと市場予想の平均(5.65ドル)を上回った。
一方、19年1~3月期の売上高見通しは前年同期比10~18%増の560億~600億ドルになると示した。市場予想の608億2600万ドルを上限でも下回るため、先行きに対して警戒感が広まる展開となっている。米CFRAリサーチは決算発表を受けて、19年のEPS見通しを引き上げたものの目標株価を従来どおり2000ドルに据え置いた。(中山桂一)
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