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JR九州(9142) 第三者委員会調査報告書受領に伴う再発防止策のお知らせ

記事公開日 2024/11/26 15:50 最終更新日 2024/11/26 15:50

開示会社:JR九州(9142)
開示書類:第三者委員会調査報告書受領に伴う再発防止策のお知らせ
開示日時:2024/11/26 15:50

<引用>
当社は、2024年11月21日付「第三者委員会調査報告書の受領のお知らせ」にて公表した本件行為(当社連結子会社であるJR九州高速船株式会社において、安全確保に関わる重大な問題が発生したこと)につきまして、第三者委員会の調査報告書で指摘を受けた事項を真摯に受け止め、本日開催の取締役会において今後の再発防止策等を決議しました。

<引用詳細>
1再発防止策
(1)JR九州高速船における対策
JR九州高速船は、2023年6月に国土交通大臣から「輸送の安全確保に関する命令」を受けたにもかかわらず、安全確保に関わる重大な問題を発生させました。このため、国土交通大臣より2024年9月に「輸送の安全の確保に関する命令」と、「安全統括管理者及び運航管理者の解任命令」を受け、同年10月31日に改善報告書を提出しております。JR九州高速船は、今後安全管理体制を見直し、会社全体での安全意識の醸成と安全最優先の行動の定着・浸透を図るために、再発防止策として改善報告書に記載した以下の施策に確実に取り組むことで、信頼の回復に努めてまいります。?安全意識の醸成と法令遵守の意識の浸透?安全管理体制の機能強化?報告と情報共有?安全報告書の作成と公表?JR九州によるガバナンス強化※改善報告書の詳細は(別紙)をご参照ください。
(2)JR九州高速船に対するガバナンス強化策
当社は、JR九州高速船における2023年7月以降の改善措置の実施状況に関し、十分な確認ができていなかったことを省みて、今後は本事象を発生させたJR九州高速船に対するガバナンスを特に強化し、再発防止に取り組んでまいります。
①管理体制の強化
・主管部によるモニタリングの実施国土交通大臣に提出した改善報告書の具体的な施策の進捗状況について、改善が確認できるまでの間、毎月、JR九州高速船を担当する部署である主管部によるモニタリングを行います。・非常勤取締役(当社在籍)による実地確認非常勤取締役(当社在籍)は、JR九州高速船の会議への参加や現地での現物確認とあわせて現場とのコミュニケーション等を通じ、業務の実態把握を行います。・監査等委員による監査の強化当社の監査等委員によるJR九州高速船に対する監査(経営層への経営状況ヒヤリング、社員の意見交換等)を、改善が確認できるまでの間、毎年実施します。・担当役員及び主管部の変更当社の鉄道の運輸部門を所管する担当役員をJR九州高速船の担当役員に指定し、改善報告書の具体的な施策の進捗状況の確認とその後の安全管理体制等の維持に努めていきます。また併せて、主管部を経営企画部から運輸部に変更し安全に関するフォローを強化すると共に、安全創造部による、改善に関する全般的な検証を実施します。
②安全を最優先とした役員体制の確立
2024年8月13日付でJR九州高速船の代表取締役社長を田中渉氏から、長年にわたり当社鉄道事業本部において安全管理の経験と知見を培った大羽健司氏へ交代しました。また、当社鉄道事業本部において、列車の安全安定輸送体制に主要な役割を果たしてきた松尾英典氏を同年10月7日付で取締役副社長に就任させています。なお、同氏は同年10月31日付で安全統括管理者に選任されています。2024年8月13日付で代表取締役社長を解任された田中渉氏、同年10月31日付で安全統括管理者を解任された小川仁氏、運航管理者を解任された柴田康祐氏の3名について、同年11月26日付で取締役を解任しました。また、監査体制の強化に向けて、現在非常勤である監査役を常勤化します。これらの経営層の刷新により、安全を最優先とした役員体制を確立します。
(3)JR九州グループ会社に対するガバナンス強化策
当社は、JR九州高速船において発生した本事象を重く受け止め、JR九州グループにおける安全意識の向上及び安全管理体制の再構築を図るため、グループ会社に対して、以下のガバナンス強化策に取り組み、改めてJR九州グループにおいて安全を最優先とした事業運営を行ってまいります。
①安全を担当する役員の選任及び安全に関する定例会議の開催
各グループ会社において、安全を担当する役員を選任し、安全に関する定例会議を毎月実施することで、グループ会社の安全意識の向上を図ります。また、定例会議の中で、安全に関する関係法令の対応状況について確認することで、法令遵守の意識も高めていきます。
②管理体制の強化
・主管部によるモニタリングの実施グループ会社において行政処分を受ける等社会的影響の大きな事象が発生した場合、主管部がその改善に向けた対策等の実施及び進捗状況を原則として毎月モニタリングし、現地での調査等を含む必要な指導及び支援を行います。・グループ会社におけるリスクの把握グループ会社の事業運営における主要リスクと対策、また、安全に関する主要リスクと対策について把握するとともに、各対策の進捗状況についても継続して確認していきます。・業績評価における安全のウエイト増当社が毎年実施するグループ会社の業績評価において、安全に関する項目のウエイトを高め、グループ会社における安全に関する取り組みを強化します。・グループ会社の監査役による監査の強化当社はグループ会社において監査役が実施すべき内容をまとめた「監査役チェックリスト」を作成し、業種・セグメントに応じたリスクの特定及び当該リスクに応じた実地監査等の実施を追加しており、監査役はそれに基づき監査を実施します。・当社監査部によるグループ監査2024年度下期において、当社監査部がグループ会社に対して、「安全」に関する事項に重点を絞ったグループ監査を実施します。
③役員の意識・スキル向上
・JR九州グループ全社安全推進会議の開催グループ会社の社長が出席するJR九州グループ全社安全推進会議を毎年開催します。会議において、当社グループが提供する商品・サービスの安全を確保し、その取り組みを継続するとともに、安全に関する情報共有や議論を行うことで、グループ会社の安全意識の向上を図ります。・グループ会社役員のコンプライアンス意識の向上グループ会社社長に対するコンプライアンス研修や新任役員に対する会社法等の研修及び役員向けのマネジメント研修を実施し、グループ会社役員のコンプライアンス意識の向上を図ります。・グループ会社監査役の技能向上グループ会社の監査役を集めたJR九州グループ監査役会議において、社外講師による不祥事事例を用いた実践的な講義を取り入れ、監査役のスキル向上を図ります。
④内部通報制度の周知徹底と見直し
当社グループの内部通報制度について、グループ会社に対し研修やeラーニング等により再度周知徹底を図ります。また、グループ全体で社員がより相談しやすい環境をつくるために、内部通報制度の窓口を新たに社外に設けるなどの見直しを進めます。
(4)クイーンビートル船体のハード対策
船体のハード対策につきましては、当社とJR九州高速船による検討チームを立ち上げ、以下の対策を検討してまいります。・右舷側外板の溶接方法を見直し、接合強度の向上を図る・溶接部の品質確保のため、経験豊富な溶接技術者による施工と作業の確認を行う・ハード対策の効果を検証するため、専門的な解析等を行うとともに、メンテナンスへの反映を行う・波高や風向きに応じた運航方法、運航ダイヤの見直しを行う・対策施工後の溶接部の状態を定期的に確認する2本件に関する責任の明確化
(1)JR九州高速船
この度の事態を厳正かつ真摯に受け止め、親会社である当社による株主提案にて、取締役3名について以下の通り決議を行いました。また、使用人でもあった柴田康祐氏については解雇、それ以外の従業員についても社内規程に基づき厳正な処分を行いました。取締役田中渉解任取締役柴田康祐解任取締役小川仁解任
(2)当社
古宮洋二代表取締役社長執行役員、松下琢磨取締役常務執行役員より、この度の事態を厳正かつ真摯に受け止め、報酬の一部を返納したい旨の申し出があったため、以下のとおりとすることとします。また、従業員については、JR九州高速船における取締役であった2名の出向者(田中渉氏、小川仁氏)については解雇、それ以外の者についても社内規程に基づき厳正な処分を行いました。代表取締役社長執行役員古宮洋二報酬月額30%減額(2ヶ月)取締役常務執行役員松下琢磨報酬月額10%減額(2ヶ月)本件行為につきまして、株主・投資家をはじめ、皆様には多大なご迷惑をお掛けしますことを深くお詫びするとともに、今後、再発防止に努めてまいります。



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