QUICKのプロ向けコメントサービス「QUICK Market Eyes」が3月16~19日に配信した、株主優待の制度変更などを受けた株価の反応の記事をまとめました。(Money Worldの株主優待ページはコチラ)
ヴィア・ホールディングス― 売り気配 業績下方修正と株主優待改悪で(更新日時:2020/03/19 09:10)
外食チェーンを展開するヴィア・ホールディングス(7918)が売り気配。今期業績予想の下方修正および株主優待制度の改悪発表が嫌気されたようだ。
ヴィア・ホールディングスは18日、2020年3月期連結業績予想の下方修正を発表した。売上高は従来予想の256億円から245億円、営業損益は5000万円の黒字から5億円の赤字、純損益は2億6000万円の赤字から15億円の赤字に下方修正した。
新型コロナウイルスの影響による消費マインドの急激な低下や、2月下旬より宴会のキャンセルが相次ぐなど、特に大型の居酒屋において影響が大きくなった。さらに、今後の収益改善が見込まれない不採算店舗の閉店に伴う特別損失を6億円計上することも収益を圧迫する。
また、株主優待制度に関しては、現行の贈呈枚数、回数、割引内容、店舗での使用方法及び使用期限は不変ながら、商品交換はできないように変更した。
WDI― 新型コロナで短縮営業、継続保有優待を新設(更新日時:2020/03/19 07:16)
イタリア料理店などを展開するWDI(3068、ジャスダック)は18日大引け後、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、来店客数や売上高が減少していると発表した。感染拡大を予防するため、営業時間の短縮を実施しているという。ただ現時点で2020年3月期業績への影響は不確定要素が多いとして据え置いている。
また、これまでの優待制度に加えて5年以上株式を継続保有する株主を対象に優待制度を拡充すると発表した。5年以上、100株以上を保有している株主を対象に一律で優待券3000円相当を贈呈する。2020年3月期末を基準日とする優待から適用する。
100株を5年以上保有していた場合、保有株数に応じてもらえる優待券が3000円から6000円に増えることになる。
エア・ウォーター― 株主優待区分を新設(更新日時:2020/03/19 07:15)
工業用ガスのエア・ウォーター(4088)は18日大引け後、株主優待制度の変更を発表した。これまで1000株以上を保有する株主に一律でカタログギフト3000円相当を贈呈してきたが、新たに「3000株以上7000株未満」と「7000株以上」の区分を設ける。
「3000株以上7000株未満」を保有する株主には5000円相当のカタログギフトを贈呈するほか、「7000株以上」を保有する株主には1万円相当のカタログギフトを贈呈する。2020年3月末を基準日とする優待から適用する。
ゼンショーホールディングス― 一時12%高 自社株買いを発表、期末接近で優待狙いの買いも(更新日時:2020/03/18 13:05)
ゼンショーホールディングス(7550)が一時12%近くまで買い進まれた。17日に自己株式の取得枠設定を発表し、需給改善や株主還元強化を評価した買いが優勢となっている。
自己株式を除く発行済み株式の0.97%に相当する150万株、金額で20億円を上限に取得する。取得期間は18日から4月20日まで。
またゼンショーホールディングスは3月末を基準日に100株以上を保有する株主を対象に株主優待を実施している。「すき家」や「ココス」、「はま寿司」など多様に展開するグループ店舗で使える食事券がもらえるため、個人投資家には人気の優待の1つ。株価調整で優待狙いの資金が向かいやすくなっている面もありそうだ。
学研ホールディングス― 一段高 株主優待を実質拡充、分割後も1単元から対象に(更新日時:2020/03/18 12:40)
学研ホールディングス(9470)が上げ幅拡大。一時上昇率は6%近くに達した。午前10時に株主優待制度の変更を発表し、買いが増えた。3月31日を基準日に実施する1株を4株にする株式分割後も1単元(100株)以上を保有する株主から優待対象とすると発表。分割後100株を保有する株主に対しては優待カタログで2000円相当の同社商品をもらえる。
(分割前100株(分割後は400株)以上、分割前300株(分割後1200株)以上の株主に対する優待商品の金額に変更はないものの、同社のEC(電子商取引)サイトで使える優待クーポンとの選択も可能にする。2020年9月末時点の株主から適用する。
リゾートトラスト― 続伸 20年3月期の営業益36%減に下方修正(更新日時:2020/03/18 09:16)
リゾートトラスト(4681)が続伸。業績下方修正と減配を発表し、目先の悪材料出尽くしと受け止められたようだ。
高級会員制リゾートホテルの開発・運営を手掛けるリゾートトラスト(4681)は17日大引け後、2020年3月期連結決算の業績予想を下方修正した。営業利益は前回予想の前期比15%減の160億円から、同36%減の120億円になりそうだとした。19年中の台風15号、台風19号の影響や、同業他社との競争激化でホテル運営収益が想定を下回って推移していたが、新型コロナウイルスの感染拡大で訪日外国人客のインバウンド需要のほか、国内の利用者減少がマイナスに影響するとみている。なお、2月度以前の稼働・予約状況など把握可能な情報を織り込んでいるが、今後の状況いかんでさらに変動する可能性があるとしている。
年3月期末の1株当たり期末配当金は、前回予想の23円から6円減額し17円にするとした。実施済みの中間配当と合わせ年間配当は前期比6円減配の40円となる。
なお、19年6月末に発行した株主優待券については、新型コロナウイルスの感染拡大に関する影響を考慮し、2020年7月10日までとしていた有効期限を12月31日まで延長するとした。
梅の花― 2日連続ストップ安 株主優待制度の改悪で(更新日時:2020/03/17 12:58)
懐石料理店をチェーン展開する梅の花(7604)がストップ安水準で売り気配。株主優待制度の改悪に対する失望売りが止まらないようだ。
梅の花は13日、株主優待制度の変更を発表した。新型コロナウイルスの感染拡大により、業績への影響など将来の見通しが困難な状況になっていることから、今年4月から株主優待券は廃止とした。
これまでは、4月末および10月末の1単元(100株)以上保有する株主に対して、一律で株主優待証(カード)を贈呈するほか、200株以上だと株数に応じた株主優待券を追加で贈呈していた。
リーガル不動産― ストップ高 株主優待制度の実質拡充発表で(更新日時:2020/03/16 10:13)
不動産ソリューションを展開するリーガル不動産(3497)がストップ高水準で買い気配。株主優待制度の実質拡充を好感した買いが入ったようだ。
リーガル不動産は13日、株主優待制度を変更すると発表した。7月末時点で2単元(200株)保有の株主に対して、保有株に応じた株主優待ポイント(4000~10万ポイント)を進呈する。
保有ポイントに応じて、お米やブランド牛などのこだわりグルメ、スイーツや飲料類、銘酒、家電製品、選べる体験ギフトなど特設サイトに掲載されている2000点以上の商品から好みの商品や、他のプレミアム優待倶楽部導入企業の優待ポイントと合算が可能な共通株主優待コイン「WILLsCoin」と交換可能とする。また、株主向けイベントなども検討しているという。現行は7月末時点で100株以上の株主に対して一律で1000円分のQUOカードを贈呈していたが、今年から新方式に移行する。
マルシェ― 急落 月次苦戦、株主優待の基準日を年1回に変更(更新日時:2020/03/16 10:13)
居酒屋チェーンを展開するマルシェ(7524)が大幅安。一時下落率は13%強に達した。13日に発表した2月の既存店売上高が前年同月比5.8%減だったことが嫌気されている。新型コロナウイルスの影響で宴会自粛のムードが高まったことなどにより、客数が落ち込んだ。客単価は前年並みを維持したものの、補いきれなかった。
また同日、業績低迷を理由に株主優待制度の基準日をこれまでの年2回から1回に減らすと発表したことも個人の失望売りにつながったようだ。9月末日のみを基準日とするため、2020年3月末日を基準日とする優待は実施しない。
マルシェの株主優待では保有株数に応じて店舗の飲食に使える優待券や優待品を配布。100株以上、500株未満を保有する場合、1回の優待で3000円相当の優待券がもらえる。
コロワイド― 買い気配 株主優待の増額報道で(更新日時:2020/03/16 09:04)
外食大手のコロワイド(7616)が買い気配。株主優待の増額報道を手がかりに目先筋の買いを圧またようだ。
日本経済新聞電子版は、コロワイドが3月末時点の株主を対象とする株主優待の発行額をこれまでの2倍に増やすと報じた。
コロワイドは年2回にわたって各1万円相当の優待ポイントを発行しているが、今回増額するのは3月末時点で500株以上を保有する株主を対象に6月に発行する優待ポイント。従来の2倍にあたる2万円相当のポイントを発行し、傘下の店舗で21年6月下旬までに使ってもらう。さらに、3月末に無効となるポイントの有効期限を6月末まで延長することで、新型コロナウイルスの感染拡大で宴会など外食の自粛ムードが広がるなか、株主優待の拡充で来店増を促すという。ただ、9月以降の発行については従来通りとし増額しないようだ。