QUICK Market Eyes=池谷信久、片平正二
■米個人消費と雇用情勢は悪化が加速
米ミシガン大学が9日発表した4月の消費者態度指数は71.0と3月の89.1から18.1ポイント低下し、2011年12月以来8年4カ月ぶりの低水準となった(青線)。下げ幅は過去最大で、市場予想の78.0も下回った。来週15日に発表される3月の米小売売上高も大幅な悪化が見込まれている(緑線)。
3日に発表された3月の米雇用統計では非農業部門の新規雇用者数が10年9月以来となる前月比マイナスの70万1000人減となった(黄棒)。今回の集計は3月12日までであり、その後3週間の新規失業保険申請件数の合計は約1680万件と、雇用情勢の悪化は加速している。新型コロナウイルス感染対策で人の移動を大幅に制限していることにより、個人消費や雇用情勢は急速に悪化している。米経済をけん引してきた両者の低迷が長引けば、景気の落ち込みは一段と深刻化しかねない。
■「失業保険申請件数が悪化、4月の失業率は20%に上昇か」=JPモルガン
同日に発表された米新規失業保険申請件数は660万件と、過去最大だった前週(686万件)をやや下回ったものの、市場予想(約500万件)を大幅に上回った。申請件数は3週連続で高水準を維持しており、合計は約1680万件に膨らんだ。新型コロナウイルス感染拡大よる経済活動停滞が雇用情勢に与える悪影響を改めて確認する結果となった。
JPモルガンは9日付のリポートで「これらのデータを考慮すると、4月の米雇用統計で失業率は20%に上昇する可能性があるだろう」との見解を示した。3月の失業率は4.4%だったが、新型コロナに伴う移動制限や労働参加率の低下などの要因で大きく押し上げられるようだ。その上で20年4~6月期(2Q)の実質国内総生産(GDP)は年率換算で従来予想のマイナス25%からマイナス40%に悪化するとみていた。