QUICKのプロ向けコメントサービス「QUICK Market Eyes」が4月13~20日に配信した、株主優待の制度変更などを受けた株価の反応の記事をまとめました。(Money Worldの株主優待ページはコチラ)
メガチップス(6875)― 株主優待の中止発表(更新日時:2020/04/20 07:48)
システムLSI(集積回路)のファブレスメーカーであるメガチップス(6875)は17日、期末配当の実施および株主優待の中止を発表した。未定としていた3月期末の配当は17円と、前の期(17円)と同額を実施することを決めた。その一方で、新型コロナ感染拡大による世界経済の急減速などを踏まえ、利益配分として配当を重視したことで株主優待を中止を決めた。通常は3月末時点の株主に対して、保有株に応じたカタログギフトなどを贈呈していた。
and factory― ストップ安気配 中間営業赤字転落と株主優待制度の変更で(更新日時:2020/04/15 14:43)
マンガアプリ開発などを手がけるand factory(7035)がストップ安水準で売り気配。中間営業赤字転落に加えて、株主優待制度の変更が改悪と受け止められ売り注文が殺到したようだ。
「マンガUP!」など既存マンガアプリは、積極的な広告宣伝の実施、新規連載開始などによるMAU(月間アクティブユーザー数)の増加、人気コンテンツの掲載延長、作品追加などで好調に推移した。ただ、ARPU(1ユーザーあたりの売上高)が計画に対して低調だったほか、マンガに特化したアドネットワーク事業「COMIAD(コミアド)」の案件受注が計画に対して未達になったことが収益を圧迫した。通期予想に関しては、2桁増益を見込む従来見通しを据え置きとした。
また、株主優待制度の変更も発表。従来は100株以上の株主に対して、保有株数および期間に応じて5000~2万2000ポイントを贈呈していたが、今後は200株以上の株主に対して保有株数および期間に応じて3000~5万5000ポイントを贈呈する。優待拡充となるのは700株以上が対象となるため、改悪となる投資家が多いとみられる。
伊藤園― 上場来高値 4月末が権利確定、売り方の買い戻しも(更新日時:2020/04/15 14:38)
茶飲料の伊藤園(2593)が上場来高値を更新。外出自粛に伴い家で過ごす時間が長くなることで、ペットボトル飲料などの需要増への思惑から買いが入っているようだ。4月末が配当や優待の権利確定に当たるため、権利確定狙いの個人の資金も入っているもよう。
日証金によると、14日時点で1日10銭の逆日歩となっている。売りに伴うコスト増や損失回避目的での買い戻しの動きも出ているようだ。
大戸屋ホールディングス― 14%超の上昇 特別株主優待の実施で(更新日時:2020/04/14 09:57)
定食屋チェーンの大戸屋ホールディングス(2705)が急反発。特別株主優待の実施発表を受けて目先筋の買いを集めたようだ。
大戸屋HDは13日、新型コロナウイルスの感染拡大の状況を踏まえ、現在の株主優待制度に追加して特別株主優待(お弁当券)を実施すると発表した。2020年3月末時点の株主に対して、100株以上保有で2500円分、500株以上保有で2万5000円分のお弁当券を贈呈する。有効期限は21年6月末までで、店内の食事にも利用できるとした。
AmidAホールディングス― 堅調 株主優待制度を導入、10%割引クーポン(更新日時:2020/04/13 10:12)
オンラインの印鑑屋を展開するAmidAホールディングス(7671、マザーズ)が堅調。自律反発狙いの買いが優勢となっている。10日に発表した株主優待制度の導入が買い材料視されている面もあるようだ。
6月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、同社のEC(電子商取引)サイトで使える10%分の割引クーポンを贈呈する。
株価は3月17日に年初来安値を付けて以降、足元は5日移動平均(10日時点、823円)に沿う水準でもみ合い展開が続いている。株価が本格反騰に転じるには一段の売買高の増加が必要となりそうだ。
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