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セガサミーホールディングス(6460) 来期は特需を見込む遊技機の営業利益が8期ぶりの高水準へ

QUICK企業価値研究所アナリスト 永田和子(2020/06/05)

・新型コロナ影響で今期営業55%減益予想へ大幅減額
 新型コロナウイルスによる悪影響が遊技機、AM施設・機器、玩具・映像、リゾートなど多岐にわたるため、今期連結営業55%減益へ企業価値研究所予想を大幅減額。旧規則機完全撤去期限延長に伴う遊技機特需後ろ倒しに加え、AM施設の大幅な損益悪化を予想。AM施設では臨時休業の影響だけでなく、再開後の客数回復も厳しめに予想。雇用調整助成金活用などを含む固定費削減ではカバーできない見込み。

・パチスロ離れを防ぐため新たな遊び方の提案が急務
 来期はパチンコを中心とする特需により遊技機営業利益が8期ぶりの高水準となるほか、AM施設の利益回復、リゾートの赤字縮小も加わり、連結営業利益は前期比3倍へ。ただし、ホールの禁煙化や臨時休業を機にパチスロ・パチンコ離れが進むリスクなど、先行き不透明感は強い。特にパチスロは本年中の人気機種撤去で客離れに拍車がかかる懸念も。ユーザーニーズを満たす新たな遊び方の提案が急務であり、利益率改善施策の更なる強化にも期待したい。エンタメではデジタル流通への構造変化や映画大ヒットによる『ソニック』IP活性化などが追い風となる見通し。長期では国内IR参入が成長の鍵を握るとの見方を変えておらず、今後の動向が注目される。

・リスクファクター ~新型コロナ影響の長期化など

・アナリストの投資判断 ~来期特需を除けば株価は妥当水準とみる、横浜IRの事業者選定を注視
 新型コロナウイルスの影響が薄れる来期PER(当研究所予想)は14倍と、営業利益が回復局面にあった17/3期の平均PER19倍を下回るが、特需効果を除けば20倍となり、株価は妥当水準とみる。ただし、8月以降に予定される横浜IRの事業者選定が株価の変動要因となり得るため、注視したい。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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著者名

永田 和子

シニアアナリスト

小売セクター、ゲーム・アミューズメントセクター担当


【プロフィール】
早稲田大学第一文学部日本史学科卒業。東京証券(現東海東京証券)入社。入社直後から調査部門でアナリスト業務(小売、繊維・紙パルプ、食品、ゲーム)に就く。03年にQBR(現QUICK企業価値研究所)へ。企業調査歴30年。


日本証券アナリスト協会 ディスクロージャー研究会 小売専門部会、広告・メディア・ゲーム部会、新興市場部会 評価実施アナリスト


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