米国時間29日、米株式市場の時間外取引で次世代通信規格「5G」向け半導体を手掛けるザイリンクス(XLNX)が急騰し、通常取引の終値を7%近く上回る98.2ドル近辺で推移している。
この日の夕方、ザイリンクスは2020年4~6月期の売上高見通しを6億6000万~7億2000万ドルから7億2000万~7億3400万ドルに上方修正した。ザイリンクスは発表資料で、米政権による一部製品の海外顧客への販売制限の変更に伴い、顧客からの注文が増加したと述べている。18日、米商務省は輸出管理規則のエンティティー・リストに掲載している中国の華為技術(ファーウェイ)などに対する輸出管理の一部を限定的に緩和する暫定最終規則を公表していた。
また、新型コロナウイルスによる影響が見られたが、同期間内における事業は全体的に好調だったとの見方も示された。ワイヤレス事業の収益は予想を上回った一方、自動車など消費者向けエンドマーケットの収益は予想を下回っているという。
※ザイリンクスの株価(29日通常取引まで)
(QUICK Market Eyes=大野弘貴)