QUICK Money World(マネーワールド)

個人投資の未来を共創する
QUICKの金融情報プラットフォーム

ホーム 記事・ニュース J.フロント リテイリング(3086) パルコ中心に事業損益予想を減額、来期以降のV字回復シナリオが後退
この記事は最終更新から1年以上経過しております。

J.フロント リテイリング(3086) パルコ中心に事業損益予想を減額、来期以降のV字回復シナリオが後退

QUICK企業価値研究所アナリスト 永田和子(2020/07/06)

・テナント入替時に賃料引き下げ圧力が強まる見通し
 連結事業損益の企業価値研究所予想は業績表の通り。今期は新型コロナウイルス影響が大きく赤字へ。前回予想では来期以降のV字回復を見込んでいたが、パルコを中心に大幅減額。経営基盤が脆弱な発掘・育成型テナントへの支援費に加え、これらの撤退による「パルコらしさ」消失などからテナント入替時に賃料引き下げ圧力が強まる見通し。百貨店も来期以降の売上高を前回より厳しめに見込み、事業利益予想を引き下げた。今期配当の会社計画は減配ながら安定性を重視し27円/株。来期始動する新「中計」で現「中計」ROE目標(8%以上)持ち越しは非現実的だが、株主還元強化には引き続き注目。

・消費行動変容リスク回避に向け変革加速に期待
 当研究所予想には前回同様、テレワーク定着による都心基幹店の集客力低下やビジネス関連・化粧品の需要縮小、ネット通販、「コト」消費への移行加速など、アフターコロナ、ウィズコロナにおける消費行動変容に伴うリスクは織り込んでいない。新「中計」では、これらの回避に向け、大丸心斎橋店新本館(昨秋開業)、新生渋谷パルコ(同)で取り組んだ変革の迅速な横展開や事業ポートフォリオの変革加速に期待したい。

・リスクファクター ~新型コロナの影響長期化など

・アナリストの投資判断 ~実績PBR0.5倍、今期計画配当利回り4.0%で下値リスクは限定的
 「第2波」への警戒感から株価は3カ月ぶりに年初来安値を更新。実績PBR0.5倍はリーマンショック直後からアベノミクス始動直前までの最低値と同水準。配当利回り(今期会社計画)4.0%も考慮すれば、下値リスクは限定的とみる。10月に方向性が示される新「中計」で、アフターコロナ、ウィズコロナに向けた変革が加速するかが注目される。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。
レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。
サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。
※ 個人投資家の方は掲載記事(レポート)の詳細を「QUICKリサーチネット」からもご覧頂けます。
   サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。
※ なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。

著者名

永田 和子

シニアアナリスト

小売セクター、ゲーム・アミューズメントセクター担当


【プロフィール】
早稲田大学第一文学部日本史学科卒業。東京証券(現東海東京証券)入社。入社直後から調査部門でアナリスト業務(小売、繊維・紙パルプ、食品、ゲーム)に就く。03年にQBR(現QUICK企業価値研究所)へ。企業調査歴30年。


日本証券アナリスト協会 ディスクロージャー研究会 小売専門部会、広告・メディア・ゲーム部会、新興市場部会 評価実施アナリスト


銘柄名・銘柄コード・キーワードから探す

株式ランキング

コード/銘柄名 株価/前日比率
1
4,938
+6.28%
2
3,887
-1.21%
3
4107
伊勢化
26,550
+6.41%
4
5595
QPS研究
1,570
+17.07%
5
3,525
+3.52%
コード/銘柄名 株価/前日比率
1
1,358
+28.35%
2
5247
BTM
2,254
+21.57%
3
2,517
+18.05%
4
660
+17.85%
5
661
+17.82%
コード/銘柄名 株価/前日比率
1
792
-22.5%
2
194
-20.16%
3
9399
ビート
2,230
-18.31%
4
1,360
-11.11%
5
8918
ランド
8
-11.11%
コード/銘柄名 株価/前日比率
1
40,600
-2.8%
2
16,440
-0.87%
3
8,240
+0.36%
4
25,815
-1.01%
5
23,310
-1.81%
対象のクリップが削除または非公開になりました
閉じる
エラーが発生しました。お手数ですが、時間をおいて再度クリックをお願いします。
閉じる