
7月15日に決企業向け会計システムや家計簿アプリケーションなどを手掛けるマネーフォワード(3994)が開催した決算説明会の内容をSCRIPTS Asiaがテキスト化したデータをもとにテキストマイニングしたところ、「サービス」「成長」「加速」などへの言及が目立った。2019年12月~20年5月期は新型コロナウイルスの感染が拡大するなかにおいても法人や個人向けの各サービスの伸びがけん引し、7割の増収となった。説明会では辻庸介代表取締役社長兼最高経営責任者(CEO)が「成長」をアピールした。
法人向けにソフトウエアをクラウドで提供するSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)比較・検索サイト「BOXIL」やクラウド会計システムなどが、コロナ禍で新たなニーズの取り込みに成功していると述べた。
個人向けアプリの「マネーフォワードME」の利用者数は前年同期比で70万人程度増え1050万人を突破した。前年同期の50万人程度から伸びが加速しており、金融機関との連携などによる「成長」の「加速」への取り組みについても言及した。
アナリストやマスコミからは、他社のSaaS事業ではコロナ禍で中小企業の新規獲得が伸びない例もあるが、どのように成長したのか?などの質問が出た。市場でも成長への期待と関心は高いようだ。金坂直哉取締役CFOは、会計事務所や監査法人との連携でクラウド会計サービスなどの利用が増えてきていると説明。コロナ禍でも中小企業から大企業まで幅広い企業でSaaSの導入比率が非常に高まったとして、むしろ環境は追い風だと再度強調した。(QUICK Market Eyes 阿部哲太郎)