東証は8月13日、7月のREIT(不動産投資信託)の投資部門別売買状況を発表した。最大の買い越し主体は銀行で208億円を買い越した。その他では投資信託の79億円の買い越しが目立った。
売り越し主体では個人が116億円、海外投資家が94億円をそれぞれ売り越した。
個人投資家は2月以来、5か月ぶりの売り越し。海外投資家は4カ月連続の売り越しとなった。
野村証券は13日付リポートで、需給面の構図としては、「主に地銀などの民間銀行によるJ-REIT個別銘柄及びREITのETFへの投資が相場を下支えした」と解説。特に銀行については、3月の相場急落時にロスカット売りや減損処理で投資残高を減少させた地銀などが、運用難の環境下でJ-REIT関連資産の投資残高をある程度回復させるべく、投資を進めている可能性があるとの見方も示されている。
個人投資家は統計史上初となる4カ月連続の買い越し後、売り越しに転じた。野村証は「関心がJ-REITから株式へシフトしている可能性がある」と指摘しつつ、投資信託を購入する上では、「引き続き多頻度高配当のJ-REIT投信を選好している可能性がある」とも指摘した。(QUICK Market Eyes 大野弘貴)
<金融用語>
J-REITとは
Japanese Real Estate Investment Trustの略。日本版REITとも称される日本で組成されたREIT(不動産投資信託)のことをいう。投資家から集めた資金で購入した不動産を運用し、その賃貸収入や売買益等をもとに投資家に分配する金融商品で、もともと米国で誕生したが、その仕組みが日本のREITと米国のREITでは異なる点もあるため区別してJ-REITと呼ばれている。