QUICKのプロ向けコメントサービス「QUICK Market Eyes」が8月10~14日に配信した、株主優待の制度変更などを受けた株価の反応の記事をまとめました。(Money Worldの株主優待ページはコチラ)
イオン― 連日高値 8月末の優待権利獲得で、好需給も(更新日時:2020/08/14 11:02)
イオン(8267)が連日で年初来高値を更新。8月末の株主優待の権利確定目的などで資金流入が続いているもよう。イオンの優待は年2回、2月末と8月末を基準日に保有株数に応じた返金率で買い上げ金額から半年ごとに返金される優待を実施しており、日常の買い物がお得になるため個人株主の間では人気の優待の1つとなっている。
需給面では信用倍率が0.14倍(7日時点、制度・一般計)となっており、売り長となっていることも株価の支えになっている。

日本和装ホールディングス― 中間配を無配に、株主優待も廃止(更新日時:2020/08/14 07:14)
日本和装ホールディングス(2499)は13日、2020年1~6月期の配当(中間配)を無配にすると発表した。前年同期は4円を実施していた。また同日、2020年12月期末を基準日とした実施を最後に、優待制度を廃止することも発表した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響が見通せないため、内部留保の拡充を優先する。
同日発表した20年1~6月期の連結決算は、最終損益が3億3900万円赤字(前年同期は1億7400万円の黒字)だった。新型コロナの影響で外出自粛の動きが強まり、和服や和装品の販売が低迷した。20年12月期の連結業績予想は引き続き未定とした。

エプコ― 今期純利益が下振れ、株主優待制度を廃止(更新日時:2020/08/14 07:14)
給排水設備の設計を手掛けるエプコ(2311)は13日、2020年12月期の連結純利益が前期比27%減の3億1400万円になりそうだと発表した。従来予想を1億2300万円下回る。省エネ工事企業の子会社化に伴い売上高は上振れる一方、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、給排水設備設計や電気設備設計などで売り上げの落ち込みが見込まれるほか、省エネに関連する持ち分法適用会社の収益悪化も響く。
また同日、株主優待制度の廃止も発表した。公平な利益還元の観点に立ち、配当水準の安定を目指す。20年12月末を基準日とする優待から廃止する。エプコでは400株以上を保有する株主を対象に、優待ポイントを保有株に応じて付与していた。優待の廃止に伴い営業費用も3300万円程度圧縮できるもよう。

KeePer技研― 急反落 前日急伸の反動、戻り待ち売り優勢(更新日時:2020/08/12 10:23)
KeePer技研(6036)が急反落。11日の取引時間中に今期の増収増益予想や増配見通しを発表し、株価は急伸していた。12日は一転、反動から戻り待ちの売りが優勢の展開となっている。
2021年6月期の単独純利益は前期比20%増の10億円となる見通し。自社製品のカーコーティング製品などの販売拡大を目指す。年間配当は20円と、前期比5円の増配を見込む。今期から配当性向の目標を20%から30%に引き上げる。
一方で株主優待制度は変更する。配当性向を引き上げる代わりに21年6月末を基準日とする優待からクオカードの配布を取りやめ、資本業務提携する自動車ディーラーのVTホールディングス(7593)の店舗で使える優待券を配布する。優待内容は店舗での割引券などに一本化する。
