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米欧で明暗分かれたPMI、ユーロ圏サプライズ指数も頭打ち

米欧で景況感に違いが出始めた。8月21日にIHSマークイットが発表した8月の米購買担当者景気指数(PMI)で、製造業とサービス業を合わせた総合指数が1年半ぶりの高水準となった。一方、8月のユーロ圏のPMIは製造業やサービス業と総合がともに前月から低下し、市場予想も下回った。

■ユーロの代わりに円?

経済指標の結果と市場予想との乖離(かいり)を示すエコノミック・サプライズ指数をみても、米国(青線)が高止まりする一方、ユーロ圏(緑線)は8月上旬をピークに頭打ち感が出ている。

外為市場では米実質金利の低下やユーロ圏の景気回復期待を背景に、ドル安・ユーロ高が進んでいたが、足元では一服している。今後ドル安が落ち着く可能性もあるが、ユーロの代わりに円がドル安の受け皿になる可能性を指摘する声も聞かれる。

※日・米・ユーロ圏のサプライズ指数
※米国(青線)が高止まりする一方、ユーロ圏(緑線)は8月上旬をピークに頭打ち感

QUICK Market Eyes  池谷信久)

<金融用語>

エコノミック・サプライズ指数とは

米国の各種経済指標の発表値と事前の市場予想との乖離の度合いを指数化したもの。「びっくり指数」とも呼ばれ、米シティグループが算出している。エコノミストなどによる事前予想よりも各種指標の実績が上回れば指数はプラス方向に振れ、逆に下回れば指数はマイナス方向に振れる仕組み。ゼロ(予想と一致)からの振れ幅が大きいほど、市場に大きなサプライズを与えたことを示す。

著者名

QUICK Market Eyes 池谷 信久


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