自民党は1日の総務会で総裁選の方式について決定する。安倍首相が任期中での辞任を表明したため、党員投票を省いた両院議員総会の方式での実施を調整する。ユーラシア・グループは31日付リポートで、党員投票を省いた手続きを経て新総裁を選出するとの決定は、「菅義偉官房長官が、自民党総裁と安倍晋三首相の後を継ぐというわれわれの見方を補強するもの」との見方を示した。
ユーラシアは菅氏が新首相に選出されれば、従来の安倍政権との政治・政策的な継続性は確保されると指摘。この事は多くの市場関係者へのアピールに繋がるとの見方を示した。一方、菅氏が21年9月の自民党総裁任期以降も首相として業務を遂行する可能性は低く、「長期的には市場に不透明感をもたらす」との見方も示した。(QUICK Market Eyes 大野 弘貴)