レオス・キャピタルワークスが運用する「ひふみプラス」の基準価額が設定来最高値を更新した。2日時点の基準価額は前日比751円高い4万4603円まで上昇し、これまでの最高値だった2018年1月23日の4万4454円を上回った。コロナショックで3月に急落した後、成績回復に伴い値上がりが続いている。
同ファンドは2012年5月28日に設定され、運用実績が8年3カ月に及ぶ。投資対象は国内外の株式のうち、株価が割安と判断した銘柄。最新の月次レポート(7月31日時点)によると、資産配分比率は76.31%が国内株式、14.20%が海外株式(海外投資証券含む)、9.49%が現金などだった。
組み入れ銘柄数は255銘柄で、上位には国内リース大手の東京センチュリー(8439)、コンクリート補修のショーボンドホールディングス(1414)などが並ぶ(図1)。海外株式も米ディスカウントストアチェーンのオリーズ・バーゲン・アウトレット・ホールディングス(OLLI)など、上位10本中3銘柄が入った。
2日時点の設定来リターンはプラス346%。同期間の配当込み東証株価指数(TOPIX)のプラス168%に比べ大きく運用成果を上げている(図2)。分配金は運用を始めてから一度も出していない。
残高は4950億円で、国内公募の追加型株式投信(ETF除く)では12番目の大きさ。主に国内株式で運用するファンドとしては最大規模を誇る。一方、最近は8月まで4カ月連続で資金流出超過となっており、9月2日時点の年初来資金流出額(推計値)は国内で最も多い1124億円だった。
(QUICK資産運用研究所=西本ゆき)