【QUICK Market Eyes 片平 正二】8日の米国市場で電気自動車(EV)大手のテスラ(TSLA)が急反落し、21.06%安の330.21ドルで終えた。テスラの一日の下落率としては過去最大で、一時は8月14日以来、約1カ月ぶりの安値圏に沈んだ。
※テスラの株価
4日の大引け後にS&PグローバルがS&P500指数にテラダイン(TER)など3銘柄を組み入れ、コールズ(KSS)など3銘柄を除外したが、テスラの新規採用が見送られたことが嫌気された。また8日には米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)がEVトラックを手掛けるニコラ(NKLA)と20億ドルの出資を含む業務提携を発表したことで、同業のテスラに関して競争激化懸念が広がった。
テスラは8月31日の株式分割後の9月1日に502.49ドルまで上昇し、年初来で株価が一時6倍となるなど8月以降は上げのピッチが早まっていた。株高の一因となっていた今月22日の「バッテリー・デー」という一大イベントを控えて出戻りが果たせるのか、神経質な状況は続きそうである。