QUICKのプロ向けコメントサービス「QUICK Market Eyes」が9月23~25日に配信した、株主優待の制度変更などを受けた株価の反応の記事をまとめました。(Money Worldの株主優待ページはコチラ)
日本調剤― 4~9月期営業益43%減に減益幅縮小 コスト削減で(更新日時:2020/09/24 07:18)
調剤薬局大手の日本調剤(3341)は23日、2020年4~9月期の連結業績予想を修正した。営業利益は前年同期比43%減の23億円と、従来予想から19億円減益幅が縮小する見通し。受診抑制に伴う処方箋枚数の減少で売上高は下振れたものの、経費抑制や採算性の高い新製品の販売が寄与する。
売上高は同4%増の1350億円と、従来予想を38億円下振れる見通し。7月以降も受診を抑制する動きは継続しているものの、処方日数の長期化で単価は上昇している。21年3月期の連結業績予想は据え置いた。
同日、株主優待制度の変更も発表した。優待の実施を9月末と3月末の年2回にし、100株以上500株未満を保有する株主はオンラインストアで使える優待券を1500円、500株以上を保有する株主は7500円相当とする。年間ベースの優待額は実質的に変わらない。日本調剤は20年4月1日付で1株を2株に分割している。
ラサ商事― 株主優待を縮小、今期新型コロナによる事業環境悪化で(更新日時:2020/09/23 07:18)
鉱物資源や工作機械商社のラサ商事(3023)は18日、株主優待制度を縮小すると発表した。3月末を基準日に100株以上を保有する株主を対象に実施していたクオカードの贈呈は取りやめ、寄付のみに絞り込む。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で事業環境が悪化していることから見直す。
同日発表した2021年3月期の連結業績見通しは純利益が前期比23%減の13億円となる見通し。新型コロナウイルスの影響で上期(20年4~9月期)にかけ自動車向け合成樹脂などが自動車生産の落ち込みで減少した。足元は生産の戻りとともに需要は回復傾向にあるものの、補いきれない。年間配当は38円(中間配19円、期末配19円)と前期並みを見込む。

第一稀元素化学工業― 株主優待制度を廃止 業績悪化で安定配当を優先、中間配は減配(更新日時:2020/09/23 07:17)
自動車用触媒などを手掛ける第一稀元素化学工業(4082)は18日、株主優待制度を廃止すると発表した。同日、これまで未定としていた2021年3月期の連結業績予想を発表。純利益は前期比85%減の3億5000万円と大幅な落ち込みを見込むため、安定配当を優先させる。20年4~9月期の配当(中間配)は8円と、前年同期から2円の減配となる見通し。期末配当は引き続き未定とした。
新型コロナウイルス感染症の影響で自動車の販売や生産が減少したことが響く。在庫調整の影響で出荷量が減少することに伴い、工場の操業度も低下する。
稀元素はこれまで優待で、3月末を基準日に100株以上を保有する株主に一律でクオカード2000円を贈呈していた。