QUICKのプロ向けコメントサービス「QUICK Market Eyes」が10月19~23日に配信した、株主優待の制度変更などを受けた株価の反応の記事をまとめました。(Money Worldの株主優待ページはコチラ)
日本ペイントHD ― 軟調 株主優待制度を廃止 認知度向上など目標を達成(更新日時:2020/10/23 10:20)
日本ペイントホールディングス(4612)が軟調。23日に株主優待制度を廃止すると発表し、優待目的で保有していた個人の売りが出ている。事業内容の認知度向上など、一定の目的を果たしたと判断した。2020年12月末を基準日とする優待から廃止する。
これまで日本ペイントHDは100株以上を保有する株主を対象に、保有株数や期間に応じて製品やクオカードなどから選べる優待を贈呈していた。
ロングライフ ― 一時13%安 カレー贈呈の優待を廃止、割引は継続(更新日時:2020/10/21 10:48)
老人ホーム運営のロングライフホールディング(4355、ジャスダック)が急落。一時下落率は13%超に達した。20日に株主優待制度の変更を発表。有料老人ホームやグループホームの入居一時金や入園金が10万円割引になる制度は継続する一方、レトルトカレー(8箱)の贈呈を取りやめる。優待変更を受け、個人の売りが優勢の展開となっているようだ。
カレー贈呈をやめた分の費用は配当原資に回すという。優待は200株以上を2年以上継続保有する株主を対象に実施している。
優待の権利確定日は10月末となっているため、権利確定直前の発表を受け売りがかさみやすくなった面もありそうだ。

ユニカフェ ― 記念株主優待を実施 優待製品を拡充(更新日時:2020/10/21 07:13)
飲料メーカー向けコーヒーのユニカフェ(2597)は20日、記念株主優待を実施すると発表した。対象は2020年12月末時点で100株以上を保有する株主で、通常の株主優待で贈呈する自社製品の内容を拡充する。
100株以上1000株未満を保有する株主の場合は通常2000円相当の製品を贈呈するところ、3000円相当に引き上げる。1000株以上を保有する株主は3000円相当から4000円相当とする。

イントラスト ― 今期税引き益15%増に上振れ(更新日時:2020/10/20 07:15)
家賃や医療費保証のイントラスト(7191)は19日、2021年3月期の単独税引き利益が前期比15%増の7億9000万円になりそうだと発表した。貸倒費用の計上が見込みよりも減るほか、在宅業務の浸透で残業費や通信費の抑制につながっている。4~9月期の配当(中間配)は5.5円と、従来予想から0.5円上積みする。期末配当は5円で据え置き、年間配当は10.5円(前期は9円)となる。
売上高は同17%増の42億円と、従来予想を据え置いた。医療費保証が好調で保証業務は当初の見込みを上回る一方、保証業務支援を手掛けるソリューション事業が新型コロナウイルス感染症の影響で新規顧客の回復が遅れ下振れた。
また同日、株主優待制度の変更を発表した。これまで3月末時点で100株以上を保有する株主に対してオンラインクーポンを贈呈してきたが、21年3月末時点の株主からクオカードに変更する。100株以上の保有で500円分、300株以上の1000円分。変更初年度の21年3月末時点は継続保有期間の条件はないものの、翌22年3月期末を基準日とする優待から1年以上の継続保有期間の条件を設ける。
テーオーHD ― 株主優待制度を休止 2期連続、財務体質の改善を優先(更新日時:2020/10/19 07:11)
フローリング材などのテーオーホールディングス(9812、ジャスダック)は16日、2020年11月末時点の株主を対象とする株主優待制度を休止すると発表した。業績悪化に伴う財務体質の改善を優先させる。
同社は毎年11月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、北海道の特産品を贈呈している。21年11月末時点の株主を対象とした優待の実施は現時点で未定としている。
テーオーHDは19年度の優待も中止した経緯があり、2期連続での中止となる。
プレステージ・インターナショナル ― 株主優待制度を廃止 配当水準に引き上げに重点(更新日時:2020/10/19 07:11)
サービス業務受託のプレステージ・インターナショナル(4290)は16日、株主優待制度を廃止すると発表した。2018年9月末時点の株主から優待制度をスタートしたが、個人株主の要望に沿った優待の実現が難しいと判断したという。20年3月末時点の株主を対象とした優待を最後に廃止する。今後は配当水準の引き上げに注力する。
同社の優待は子会社が運営する販促サイト「バリュースターモール」で使えるクーポンを贈呈してきた。ただ使い勝手や利用可能な商材などで株主から改良を求める声が多く寄せられていたという。