三井住友DSアセットマネジメントが運用する「短期豪ドル債オープン(毎月分配型)」は7日の決算で、1万口あたりの分配金を前月の10円から5円に引き下げた。2019年2月以来の引き下げで、03年6月に分配金の払い出しを始めてから最低水準となった。
同ファンドは主に高格付けのオーストラリア(豪)ドル建て公社債に投資する。設定から17年を迎えた長寿ファンドで、08年4月から12年8月までは1万口あたり100円の分配金を払い出していた。
純資産総額(残高)は11年から12年に1兆円を超える時期があったが、その後は減少傾向にある。7日時点の残高は1306億円。月間ベースで15年2月以降は資金流出が続いており、年初から推計で177億円の資金が流出している。年初来リターン(分配金再投資ベース)は2.4%のプラスだった。
分配金を引き下げた理由について、三井住友DSアセットマネジメントは7日付のファンドレポートで「基準価額が下落傾向で推移したことや市況動向等を勘案した」と説明。基準価額の下落については「豪ドルが対円で下落した影響から為替差損が広がり、基準価額にマイナスに寄与した」としている。
(QUICK資産運用研究所=西本ゆき)