【QUICK Market Eyes 弓 ちあき】電子機器などから希少金属の回収を手掛ける「都市鉱山」銘柄の値動きが堅調だ。QUICKが選定する4銘柄の12月18日までの過去5営業日平均の上昇率は4.3%と、同期間の東証株価指数(TOPIX)の0.6%を上回って推移している。世界的な温暖化ガス排出削減強化の流れの中で、電気自動車(EV)拡大の機運が高まっており、EVに多く使われるコバルトやリチウムなど希少金属(レアメタル)のリサイクルは一段と重要度が高まってくる技術分野だ。特にEVに関連する鉱物資源は中国が権益の支配力を高めているとの指摘もあり、材料の安定供給を確保する上でも注目が高まる。
構成銘柄は非鉄大手が多くを占める。上昇率トップは三井金属鉱業(5706)で、8.7%上昇した。足元で銅やニッケル価格が高値圏で推移していることも追い風だ。また、貴金属リサイクルを専業とするアサカ理研(5724、ジャスダック)は株式分割と実質増配を発表したこともあり、21日の東京市場でストップ高(制限値幅の上限)まで買い進まれた。同社は電子機器などのリチウムイオン電池の金属回収にも乗り出しており、車載分野での事業展開が今後注目を集めそうだ。
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都市部に山のように捨てられている希少資源(レアメタル)は有益な地球資源のひとつである。家庭ごみから出る資源を再利用する試みは新たな産業になり得るのか。都市集中型の日本でその活路を見出せるのか。
コード | 銘柄名 | 5営業日の騰落率 | 時価総額(億円) |
5706 | 三井金 | 8.66% | 2,203 |
5711 | 三菱マ | 5.73% | 3,030 |
5724 | アサカ理研 | 1.62% | 106 |
5714 | DOWA | 1.23% | 2,352 |
平均 | 4.31% | ||
TOPIX | 0.63% |
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