【QUICK Market Eyes 川口 究】空売り残高が多い銘柄に買いを集団で仕掛け、売り方の買い戻しを狙う手法でゲームストップ(GME)など複数の中小型株が実態とかけ離れた価格まで上昇した。
■ゲームストップなど株価急騰によるポジション縮小で、注意すべき日本株=三菱UFJ証
三菱UFJモルガン・スタンレー証券は28日付リポートで、「この株価急騰の最中で買戻しを迫られたファンドが複数あると報道されており、その影響も懸念される」と指摘。一般的にロング・ショート戦略において、大幅にショートしていた銘柄の株価がショートスクイーズなどによって急騰した場合、ポートフォリオがオーバーリスクになるため投資家はポジション全体を縮小しなければならなくなることが多い。ポジション縮小時にはショート側だけでなくロング側も同時に解消されるのが通常のため銘柄によっては激しい動きになると想定される。こうした中、「仮にグローバル投資家がこのような動きに巻き込まれているとすれば、日本株も影響がある可能性もある」とも指摘した。
ただし足下の日本株を見た限りでは、全体として強い動きとはいえず、月末に差し掛かりリバランスも目立ちやすい状況にあるため、「今のところ米国市場でも影響がある銘柄は限定的と考えられるため、全体的に強い動きになるかまず月末まで注視しておきたい」と指摘し、日本株で注意すべき銘柄を挙げた。
<今週に入って株価が上昇している信用売り比率が高い低株価モメンタム銘柄> |
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コード | 銘柄名 | コード | 銘柄名 |
1878 | 大東建 | 5021 | コスモエネHD |
2201 | 森永菓 | 5232 | 住阪セメ |
2501 | サッポロHD | 5334 | 特殊陶 |
2651 | ローソン | 6395 | タダノ |
2914 | J T | 6472 | NTN |
3086 | Jフロント | 6592 | マブチ |
3099 | ミツコシイセタン | 6724 | エプソン |
3105 | 日清紡HD | 6753 | シャープ |
3289 | 東急不HD | 7272 | ヤマハ 発 |
3863 | 日本紙 | 7458 | 第一興商 |
4005 | 住友化 | 7731 | ニコン |
4043 | トクヤマ | 7732 | トプコン |
4118 | カネカ | 7751 | キヤノン |
4544 | HUグループ | 7752 | リコー |
4902 | コニカミノルタ | 8233 | 高島屋 |
9509 | 北海電 | 8334 | 群馬銀 |
9832 | オートバクス | 9404 | 日テレHD |
■今回の米ショート・スクイーズ、日本株への影響は=みずほ証
みずほ証券は28日付リポートで、「今回の大きなショート・スクイーズとVIの上昇が、米国グロース株の本格的な調整のきっかけになるか注目される」と指摘。日本株に関しては、「日経平均は2万9000円を前に上値が重くなっていたが、投資家の先高期待が高い上、下がると日銀がETFを購入する姿勢を変えていないので、東証の空売り比率は40%弱で推移しており、空売り筋に勢いがあった訳でない」と指摘した。
個人投資家が使うことが多い信用取引も、12月30日申し込み時点→1月22日時点で、信用買残が2.4兆円→2.6兆円と増えた一方、信用売残の増加が7976億円→8371億円の増加にとどまった。「むしろ信用買残が2018年12月以来の水準まで増加し、日経平均も一時2万8000円を下回ったことから信用買残が重しになることもあろう」との見解を示した。しかし、一部の外国人投資家から日本株でもショート・スクイーズが起きる期待が出ていることから、信用売残高が多い銘柄と、信用売残/信用買残比率が高い銘柄を挙げた。以下に一部抜粋。
<信用売残が大きい銘柄> |
< 信用売残/信用買残比率が高い銘柄> |
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8411 | みずほ | 9008 | 京 王 |
9434 | ソフトバンク | 9007 | 小田急 |
8306 | 三菱UFJ | 9010 | 富士急 |
7201 | 日産自 | 9533 | 邦ガス |
9424 | 日本通信 | 8439 | 東センチュリー |