【QUICK Market Eyes 川口 究】1月29日の米国株式市場で通信系半導体大手のスカイワークス・ソリューションズ(SWKS)が大幅に続伸した。日中取引の終値は前日比5.92%高の169.25ドルだった。決算が市場予想を上回り、好感した買いが膨らんだ。
スカイワークス・ソリューションズが28日に発表した2020年10~12月期決算で特別項目を除いた一株利益は(EPS、NonGAAP)は3.36ドルで、Fact Setがまとめた市場予想の平均(2.09ドル)を上回った。売上高は69%増の15億1000万ドル、純利益は98%増の5億930万ドルで、市場予想ではそれぞれ10億6160万ドル、3億120万ドルだった。
同社のリアム・グリフィン社長兼最高経営責任者(CEO)は過去最高の四半期決算だったことを受けて、「5GモバイルプラットフォームからIoT、ワイヤレス・インフラストラクチャ、自動配送、マシン・ツー・マシン(機器間通信)の設置まで、世界で最も影響力のある様々なユースケースを支えている」と述べ、「重要なのは、複数年にわたるワイヤレスの移行が現在進行中であり、新たな機会が次々と生まれていることだ」と指摘した。
ループ・キャピタル・マーケッツは29日付リポートで「今四半期の売上の70%をアップル(AAPL)が占めたことを受けて、市場予想を上回る好調な結果だった。21年1~3月期のガイダンスは中間点で売上高が11億5000万ドルで市場予測を25%ほど上回り、EPSは2.34ドルで市場予想を37%ほど上回った。アップル以外でもサムスンやオッポなどその他の主要OEM(相手先ブランドによる生産)メーカが成長した」と指摘し、目標株価を187ドルから212ドルに引き上げた。
米半導体