【日経QUICKニュース(NQN) 三輪恭久】日銀名古屋支店の企業短期経済観測調査(短観)は管轄する3県(愛知、岐阜、三重)の景況感を鮮明に映す。なかでも単体ベースの売上・収益計画は自動車や機械といった代表的な製造業の動向を知る手がかりとなる。日銀は回答企業の具体名を明かさないが、過去の推移からはトヨタ(7203)の収益と連動性が高いことがわかる。
7月1日発表の名古屋短観によると、2021年度の製造業の純利益計画は前年度比9.2%増。3月調査の1.9%増から上方修正された。トヨタは21年度(22年3月期)の単体見通しを示していないが、連結純利益(国際会計基準)は2.4%増を見込む。業績の上振れ期待で株価が上がってきたトヨタ。短観の収益計画は市場の見方を裏付けるような結果となった。