QUICK企業価値研究所アナリスト 堀内敏成(2022/03/03)
・22/3期3Q3カ月純利益は四半期ベースの最高益を更新
22/3期3Q累計の連結純利益は前年同期比2.0倍の3274億円と好調に推移。3Q3カ月でも同2.0倍の1216億円となり、四半期での最高益を更新した。
会社側は通期の純利益計画を前期比79%増の4000億円に上方修正。企業価値研究所でも下表(「業績データ」)の通り、予想を増額した。23/3期は資源市況を保守的にみるため、減益を予想するが、高水準の純利益を維持する見通し。コスト構造改革の効果もあり、非資源・資源両分野の業績が堅調に推移すると見込む。
・北米穀物事業の再編、自己株式取得の実施を発表
会社側は22/3期の1株当たり年間配当金予想も58円に増額。財務改善の進展などを踏まえ、自己株式の取得も発表した。また、北米穀物事業の再編も発表。北米穀物事業の収益性向上に加え、3000億円~4000億円の資金回収が見込まれることで、同社の財務基盤の一段の強化や成長投資、株主還元への強化に寄与する可能性があり、高評価に値する事業再編と言えよう。
・リスクファクター ~新型コロナの感染影響長期化
・アナリストの投資判断 ~収益構造改革への高評価などを背景に株価は堅調な推移を予想
株価は21年6月に高値1039.0円をつけた後、やや調整含みで推移したが、8月以降極めて好調な連結業績を背景に上昇が継続。22年3月には上場来高値となる1264.0円をつけた。当研究所では今回、同社の連結純利益予想を前回に続いて上方修正した。会社側は今回、22/3期の年間配当金予想も増額し、自己株式取得の実施を発表した。北米穀物事業の再編への高評価、新たな中期経営計画推進への期待も交え、株価は堅調な推移を予想する。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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