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オリエンタルランド(4661) 中計目標の入園者数、客単価は保守的と判断、25/3期に営業最高益更新見込む

QUICK企業価値研究所アナリスト 永田和子(2022/05/20)

・待ち時間抑制方針を受け、今・来期の入園者数・営業利益予想を下方修正
 連結営業利益の企業価値研究所予想は業績表の通り。中計の待ち時間抑制方針を受け、今・来期予想を減額した。中計25/3期目標の入園者数約2600万人、客単価約1万4500円は保守的と判断し、各2750万人(コロナ前の8掛け+「TDS」大規模拡張効果)、約1万5300円と予想。25/3期の入園者数は過去最高を下回るうえ、大規模開発で償却も嵩むが、体験価値向上を反映した値上げや価格体系多様化(変動価格制、人気施設の有料予約サービスなど)によるチケット単価上昇を主因に営業最高益更新へ。入園者数平準化、デジタル化などによる固定費抑制や新ホテルも最高益更新を後押ししよう。

・基盤整備により将来の開発用地創出を目指す
 会社側は基盤整備により将来の開発用地創出を目指すことを明言。長期目線で事務棟エリア活用が現実味を帯びつつある。当研究所は事務棟エリア開発により、30年代前半に入園者数3100万人への引き上げが可能とみて、その場合の連結営業利益を2300億円と試算した(客単価想定約1万6500円)。なお、当研究所は中計期間のフリーキャッシュフロー合計を約1800億円と予想。有利子負債削減を考慮しても、株主還元強化余地ありとみる。

・リスクファクター ~コロナ影響の長期化など

・アナリストの投資判断 ~長期的成長シナリオに基づき株価は妥当水準と判断
 当研究所は株主優待目的で長期保有する個人投資家が多いことを理由に、長期的成長シナリオを踏まえた投資判断を行っている。30年代前半に入園者数3100万人を仮定した場合の当研究所試算EPS492円に基づくPERは36倍。コロナ前5年間の平均PER38倍を目安に株価は妥当水準と判断する。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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著者名

永田 和子

シニアアナリスト

小売セクター、ゲーム・アミューズメントセクター担当


【プロフィール】
早稲田大学第一文学部日本史学科卒業。東京証券(現東海東京証券)入社。入社直後から調査部門でアナリスト業務(小売、繊維・紙パルプ、食品、ゲーム)に就く。03年にQBR(現QUICK企業価値研究所)へ。企業調査歴30年。


日本証券アナリスト協会 ディスクロージャー研究会 小売専門部会、広告・メディア・ゲーム部会、新興市場部会 評価実施アナリスト


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